大倉順憲さんの日記
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2011
10月
31
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A.M.D企画「ナイフとリンゴ」(シアターコレド)を観て。
やはり70年代演劇のなごりが身に沁みているのだろうか。エンディングで、何かドカン!とやって欲しい。それがカタストロフィに行ってもいい。そしたらカーテンコールで救ってくれればいいのだ。この作品も、タイトルどおりに「ナイフ」のドカン!と「リンゴ」の救いはあったのだけど。・・・いっそのこと、アイドル役の女の子を殺して欲しかった。アイドルという虚像の世界と青森のリンゴ園という大地に根をはり実存する世界と...
EgofiLter公演 「IN/GO」(シアター711)を観て。
今から確か30年前、状況劇場の舞台を初めて観た。確か、大阪のどこかの神社の境内に建てられた赤テントだった。演目は「腰巻お仙」だったか。唐十郎、李礼仙健在。根津甚八もいたっけ?後から聞いたら、佐野史郎さんもチョイ役で出ていたとか。毒々しい照明と、何をしゃべっているかほとんどわからない観念的なセリフの数々、舞台真下に広がる池、お仙が木馬にまたがって漆黒の森の中に飛び立つ衝撃のラスト。今でも目に浮かん...
演劇ユニット 鳥端会議「五色の刻印」(アートシアターかもめ座)を観て。
知り合いの女性脚本家が執筆した女性の二人芝居。メクラの絵画モデルと画家マネージャーによる、オンナの嫉妬と情念が浮かび上がったお話。舞台奥にセットされた数百冊の本が並ぶ本棚が印象的。(後で聞いたら、もともと劇場にあったものだそうだけど)ん~。わからん。
大杉隼平と子ども達の写真展「my dear smile-笑顔のつづき-」を観て。
被災地の子ども達を追った写真展。被写体との親近感が、写真を通してよく分かった。子どもの笑顔が問答無用で美しい。昨今の放射能問題に関して、大人たちは嘘ばかりつき、嘘を嘘で塗り固め、もうどうしようもないところまできていると思う今、この子ども達の行く末だけが心配だ。僕には子どもがいないので、「どうにかなるや」と呑気なことを考えているけど、この笑顔の写真を見ていると、何かしなければ、何か考え直さなければ...
チャン・イーモウ監督「サンザシの樹の下で」(試写)を観て。
スバラシイ純愛ストーリーだった。物語の背景となる、中国文化大革命の事は、あまり詳しく知らないけど。その当時の、女子高生と青年のラブストーリーだ。最後には、青年が白血病で死んでしまうという、悲恋の物語。はっきりいって、ちょいとクサイぐらいの話。 女子高生役のチャウ・ドンユイの表情、仕草、手足の動き・・・絶賛!こんな「歩く純愛」みたいなコをよく見つけてきたものだ。初めての映画出演で、こんな演技が...
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2011
10月
26
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大浦信行監督『天皇ごっこ 見沢知廉・たった一人の革命』クロスレビュー
10年程前だろうか、歌舞伎町のとあるBARに通っていた頃、官能女流小説家のIさんとよく杯を重ねた。Iさんが書かれる艶のある文章のように、ご本人も色香を漂わせる方だった。あるとき「見沢知廉さんと、こんど呑むのよ」と聴いたのが最後、その店は突然閉めてしまい、Iさんともそれからお会いしてない。もちろん見沢知廉とのお話もそれまでだ。「右か左かわからん作家と、よく呑むなあ。しかもム所から出てきたばっかりだろ...
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2011
10月
17
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中島淳彦作・演出「Heavy Gauge」(赤坂RED THEATER)を観て。
形あるモノは、いつか壊れる。人もモノも、いつかは壊れて焼かれて灰になる。「千の風になって」じゃないけど、微粒子の単位で考えると、人は死して灰になっても地球上に存在するのだそうだ。そして土に混じり、海に浮かび、空を舞うのか。自分の居場所って何処なのだろうか。自宅か、オンナの部屋か、イキツケの飲み屋か、故郷の思い出の川原なのか。どこに存在することによって、自分のアイデンティティなんて変わるのだろうか...
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2011
10月
16
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神代辰巳監督「アフリカの光」(FC2)を観て。
アフリカへの密入国を夢見るショーケンと田中邦衛が、北海道の漁師町で船を待ちながら地元の人たちと共存するお話。この頃のショーケンは共演者から「天才」と言われたらしい。「天才」って、天から授かった才能なのか。確かにこの作品が公開された75年には、ドラマ「前略おふくろ様」74年には「傷だらけの天使」、77年には「祭ばやしが聞こえる」と立て続けに名作が生まれている。出来れば現場で見たかった。ショーケンを。...
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2011
10月
09
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空中スケッチ公演「イマジン~20kmZONE」(てあとるらぽう)を観て。
震災直後の福島県いわき市。頑なに退避せず、自宅に残った造園業の男の「死と再生」の話。3.11の震災についての舞台を観るのは、これで2回目だ。どちらとも、この大事件について、表現者として何か伝えなくてはならない衝動にかられた(ような)作品だった。「伝えなくてはならない」「伝えたい」ということと、観客が「伝えて欲しい」ことは、また別ではないだろうか。20年ほど前、先輩のNさんが芝居を作るのを手伝って...
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2011
10月
04
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柳亭市馬・立川志らく・森口博子「昭和ロマンと江戸の風」(博品館劇場)を観て。
~昭和ロマンと落語の会~市馬さんと志らくさん、ゲストの森口ちゃんによる昭和歌謡の数々。そして落語が2席。しょっぱなタキシード姿の市馬さんが「アルプスの牧場」を唄う。立姿が良い。歌もうまい。しかもフルバンドだ。次に志らくさんも唄う。本人も言ってたけど、市馬さんよりはうまくない。しかし、歌への愛が伝わる。どうしようもないほど惚れぬいているというカンジが良く伝わる。「歌」に対してだ。次々に出てくる昭和歌...
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2011
10月
02
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オッセルズ公演「継ぎはぎChopperギャングスター」(シアター711)を観て。
モンティ・パイソンの舞台版が来年あるというのだが、主演がユースケ・サンタマリア。ん~大丈夫か。気になる。エリック・アイドルが、この公演にどこまで関わっているのだろうか。それにしても1万500円の入場料は、なんとかならないものだろうか。庶民が気軽に出せる金額じゃあない。 「モンティ・パイソン」「シテイ・ボーイズ・ショー」「ラジカル・ガジべりビンバ・システム」。そして「大人計画」という、日本において...
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