まず、絶賛。青山監督作品の中で一番なんじゃないか。(ま、全部は観てないけど)
少なくとも「北九州三部作」は俺の中では越えた。
「割れ目やったらなんでもええ」とうそぶき、オンナの横っ面を叩き首を絞めながらセックスする光石研。ああ、ダメだ。俺、似ている。同感してしまっている。
汚いモノ生きてるモノ死んでるモノ、何でも呑み込んでしまう川。そうだ、血だ。川に流れるのは血なんだ。この映画を観て、いまさらながらようやくわかった。俺は血の話が好きなんだ。何だか今なら何でも書けそうな気がするぞ。
[原作と違った点]
○ 遠馬と千種がセックスする場所:千種の部屋⇒社の神輿庫。
○ 琴子が家を出ていくとき、遠馬に挨拶をする。
○ 遠馬と妊婦の琴子のセックス。最後にもひとつ騎乗位での千種とセックス。
○ 仁子が収監中、天皇の戦争責任に対する心情を吐露する。
○ 仁子が確保されるとき、神社の鳥居をくぐらない理由が、光石研の血で穢れていると言うこと。
この変更箇所、全部お見事。監督なのか。荒井晴彦さんの腕なのか知らないけど。
小説で読み解けなかったことも、映像で理解出来た場面多数あり。メインのキャスティングを無名の若手にしているところが、またエライ!
田中裕子の殴りこみシーン。「やった以上は覚悟しなさい」のシーン。光石研の「我慢出来んかったんじゃ」シーン。殺されるシーン。これも全部お見事。
観終わった後、無償に首絞めセックスをやって、鯵飯を喰いたくなったのだけど。深酒にしといた。今はこれで良いと思う。