2011-10-17

中島淳彦作・演出「Heavy Gauge」(赤坂RED THEATER)を観て。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 形あるモノは、いつか壊れる。人もモノも、いつかは壊れて焼かれて灰になる。「千の風になって」じゃないけど、微粒子の単位で考えると、人は死して灰になっても地球上に存在するのだそうだ。そして土に混じり、海に浮かび、空を舞うのか。自分の居場所って何処なのだろうか。自宅か、オンナの部屋か、イキツケの飲み屋か、故郷の思い出の川原なのか。どこに存在することによって、自分のアイデンティティなんて変わるのだろうか。国籍は?名前は?性別は?最近の中島さんのホンは、じわじわとくる深い味わいと、観た次の日に臓物をエグリ出すような思いをさせるモノが続いている。(と思う)商業演劇用のベタな人情喜劇からの反動なのか。ん~。 六角精児相変わらず好演。しかし、やさぐれたキャラはもういいんじゃないか。栗田桃子を始めて観る。彼女も大好演。DNAの力は、やはりあるぞ。(父は蟹江敬三)
ま、本人はこんなこと云われたら嫌だろうけど。これも人間が「存在スル」ということの一要素なのです。力作でした。(中島淳彦さん、いよいよ岸田賞獲るんじゃない?)

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大倉順憲

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