大杉漣さんの最期の主演作で初プロデュース作品。練りに練り込まれた脚本。若手からベテランまで6人の死刑囚役の方々が超ハイテンションで放つ演技。それを静かに受け止める大杉さん演じる教誨師。差し込まれる回想シーンにも気を抜けなかった。黒澤の「天国と地獄」のラストシーンの連続だ。震えるほど感動した。下っ腹にドーンときた。死と向かい合い、死を迎い入れることを浄化させ、静かに見送る。現実にそんなこと出来るのか。いや出来ないぞ。ラストシーン。スクリーンの向こうへ吸いこまれるように歩き出した大杉さんに涙した。こじつけかも知れないけど、予兆を感じてしまった。皆様、必見です。大杉さん、ありがとうございました。