大倉順憲さんの日記
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2012
6月
27
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久松静児監督「警察日記」(DVD)を観て。
40過ぎのアブラがのった頃の森繁が主演。主演というより、狂言回しか。あまりにもお人よしで、狡猾でだらしない男じゃないのが少しものたりないけど。終戦を理解してない痴呆症役の元校長役の東野英治郎が、反戦の意味も含めてポイントをGET。小田切みき、伊藤雄之助も好演。微妙な芝居をこなした殿山泰司が印象に残る。
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2012
6月
25
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2012
6月
20
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中平康監督「牛乳屋フランキー」(VHS)を観て。
フランキー堺主演。1956年の作品。翌年にあの「幕末太陽傳」翌々年に「私は貝になりたい」に主演している。まさに全盛期だ。「幕末」で“三枚起請”のお客役で出ていた市村俊幸が、小説を書く大学生役「金太郎」。石原慎太郎のパロディか。他にも「オダノイサム」→小野田勇、助監督松原善吉(宍戸錠)→松山善吉、頓活映画→日活映画、などなど各所に小ネタがちりばめられている。フランキーも階段落ちを自分でやったりしてエ...
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2012
6月
19
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岩井秀人脚本「生むと生まれるそれからのこと」(NHK)を観て。
劇団ハイバイの岩井秀人氏が、向田邦子賞を受賞したドラマ。というので真夜中(2時20分から)だけど、頑張って観た。主演である、ひきこもり気味のフィギュア作家役柄本佑、神経症気味のスチールカメラマン役関めぐみ、抜群に良い。NHKにしては珍しくココロが入り込んだドラマだった。冒頭の演劇的なシーンの数々。他の出演者も今の演劇シーンで活躍している人達ばかり。キャスティングに、かなり好感が持てた。風間杜夫さん...
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2012
6月
18
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監督 久松静児「神阪四郎の犯罪」(DVD)を観て。
以前から名作の誉れが高いと聞いていたので探したら、渋谷のツタヤにあった。えらいぞツタヤ。 森繁久彌・・・あの「夫婦善哉」と同じ時期に、この作品を撮っていたのか!完璧。天才。 おまけに、滝沢修とガップリ四つに組んでも引けをとらない。いや滝沢修の方がちょいとオーバーアクトだ。狡猾で女たらしでエセインテリの役をやらせたら、本当絶品だ。 新珠三千代・・・貞淑な妻。でも何か嘘をついているよ...
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2012
6月
17
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小櫻京子劇団 第41回公演「ふるさとまとめて はないちもんめ」(文京シビックホール 小ホール)を観て。
41回かあ。小櫻座長、御年76歳。ちびまるこちゃんのような髪型と衣裳で出てくる。これはスゴイ。何も誰にも文句を言わせない説得力と迫力。継続は宝だ。おまけに実の娘と孫と共演。まいった!何もいえません! ただ、喜劇の力を確実に上げている、めだちけん一さん、大上こうじさん、井手亮王さんの出番が少ないのが残念だった。ポイントで出てくる一谷伸江のオネエサンが、オイシイところをさらっていった感がある。い...
監督:世志男・渡辺世紀・荒木憲司 「世界で一番素敵なキス1・2」(中野ZERO視聴覚ホール)を観て。
「Kiss」をメインテーマにした短編作品集。 「Kiss Crush」 監督: 世志男 「冷たい熱帯魚」で各賞を総ナメする前の、神楽坂恵。園子温作品とは真逆の、朴訥な演技とナレーションが良い。 「 はじまりのおわり」 監督:渡邊世紀 主演の太田千晶はグラビアモデルで、演技はほとんど初めてらしい。そのウブさに1票。彼氏役の俳優のペースにのせられてか、少し演技過剰なところが無けれ...
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2012
6月
15
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メメントC 第五回公演 「劇が孵化する夜に」(pit北/区域)を観て。
作・演出:金塚悦子「ランチ」 作:嶽本あゆ美 演出:田中史子「スリー・ピース」 何だか最近、「朗読劇がハヤリ」なんて言葉を下北沢の酒場で耳にしたけれど、演劇で「ハヤリ」なんてあるのか。70年代のアイドル達は“将来の夢”と聞かれたら、ほとんどのモノが「ミュージカルです」って答えていたと覚えている。「テント芝居の劇団に入りたい」とか「朗読劇です」とか答えるアイドルがいたら面白かったのに。そうい...
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2012
6月
14
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Sweat&Tears-東京キッドブラザース 44th-「あなたからの贈り物…」(赤坂RED THEATER)を観て。
確か今から31年前の冬。大阪府八尾市の百貨店の中にあったホールで、東京キッドブラザース「朝日のあたる家」というミュージカルを観た。ひとりで観た。たぶん誰も誘う友人がいなかったんだと覚えている。この観劇が、上京してミスタースリムに入るキッカケになった。当時は、柴田恭兵さんが絶大なる人気で、テレビの刑事ドラマなんかでバリバリ活躍されてた頃だ。「俺もスターになるぞ」と、憧れとはち切れんばかりの夢を抱い...
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2012
6月
13
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若手落語家まつり「明日に向かって!!」~爆発!!前座四人の会~6月12日(新宿道楽亭)
春風亭一力「寿限無子ほめ」 入船亭辰じん「野ざらし」 林家けい木「悋気のスマホ」 春風亭朝呂久「夏泥」
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2012
6月
07
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ウディ・アレン監督「ミッドナイト・イン・パリ」(新宿ピカデリー)を観て。
ウディ・アレンは、シャレの効いた夢のような夢を描くと、必ず佳作になる。「カイロの紫のバラ」「カメレオンマン」などなど。「おいしい生活」なんかも好きだなあ。でも、ご本人はあまり出演しない方が良いんじゃないか。脚本、監督、出演で成功(成立?)したのは、チャップリンとオーソン・ウェルズだけだ。北野武だって、きっと出ない方が良いぞ。誰かまわりにいる人、言ってやれ。言えないのか。殿にご忠臣は出来ないのか。ま...
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2012
6月
05
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朗読劇「冬眠まんざい」五大路子一人芝居「ある市井の徒/長谷川伸の世界」(下北沢劇小劇場)を観て。
「ある市井の徒」 「瞼の母」 五大さんが演じた番場の忠太郎の映像を下手の襖に映し出し、上手でおはまを実演。 「一本刀土俵入り」 生前の島田正吾が演じた力士の声と共演。やはり、一人芝居には工夫が必要ですね。 「冬眠まんざい」 不条理なストーリーだけど、坂本さんの肉体と精神の存在感に圧倒される。 俳優は年輪を重ねると、何もしなくても良いのか?そんなわけはないだろうけど...
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