これでもか、これでもかと叩き付けてくる木村監督の撮影技術。いや、撮影技師としての挑戦状。「このカット撮れないだろう」「どうだ大変なんだぞ」という気持ちが絵から、感じ取られた。テレビの撮影クルー役を、何気に入れてキャメラのアップがワンカット。エキストラに混ざった登山客役の木村監督。遊びがあってホッとする。緊迫シーンが多いので。今回、仁科貴は笛吹童子だけか。前作の「剣岳」で頑張ったゴホウビだろう。ラストの松山ケンイチ・蒼井優の台詞の聴こえないシーンが秀逸。セリフなんか要らないんだよな。ただ、エンディング曲は、「なごり雪」じゃないのか!こういう場合は。でも良かった。良かった。いつまで「山」に拘るんだろうか。