オープニング・タイトル・バックの「六月燈」の美しさだけでも、暑い中試写を観にきた甲斐があったと思った。三女役の徳永えりが、生き生きと演じている。(あまり美人ではない。という役柄設定が、不思議に思うけど)「春との旅」(小林政広監督)も良かったけど、脇でも光る女優さんだ。個人的には絶賛するぞ。古株の市毛良枝さんが、なんだかおおらかな母性を感じさせて、とてもイイ。近所の商店主たちの役は、地元の劇団の役者さんやエキストラさんなのだろう。ホッとするんだよなあ。地に足がベッタリついてるというか、そのまんま土着しているもんなあ。ラストの三女が作った和菓子を、ひとりで食う西田聖志郎さん。泣けた。試写室なんで、まわりに知人がたくさんいるのに、またまた泣けた。こういう1カットのアップが撮れただけでも、映画化して正解だったのでしょう(この作品、最初は舞台化されているのです)。最後に一番オイシイところを持っていった西田聖志郎さん10点!なんとか全国展開されることを願ってます。