しまった。こんなに緊張感あふれる…どころか、緊張感だらけの作品を見落としていたなんて。まだまだ映画通にはなれんぞ。冒頭のタイトル・ロールが無音。なんだこの緊迫した雰囲気は。ドキュメンタリータッチで進んでいくのだが、主人公が何故慌ててるのか、走っているのか、さっぱりわからない。普通の作品だったらここでもう、監督ひとりよがりの思いが強すぎて飽きてしまうのだが、ますます膨らむ話の展開への期待とスリル。中盤になってようやく謎、というよりも話の内容がわかってくる。恐るべし役者の実力。エンディングの余韻とサッパリ感。カンヌで賞をもらうはずだわ。ただ、覚えたセリフを思いだしながらしゃべっているだけの日本のバカ若手役者よ。見習え!存在だけで、何かを伝えられるのだ。エライぞ!ダルエンヌ兄弟!はい。勉強します。エラそうなこというな。俺。