俺が30才の時か。川谷さんを試写会場で待ち伏せて、この映画を無理矢理見せてもらったのは。あれからもう20年か。改めて観ると、深作監督の「資金源強奪」や「暴走大パニック」と似たようなシーンが多いぞ。カーチェイスで逃げる通行者や道路工事のオッサン役のエキストラの使い方。ラストシーン、ショーケンと多岐川裕美さんが乗るバスから見る、沿道の銀行のショット。まるっきり同じシーンがあったんじゃないかな。木村一八を刺し殺してのショーケンのセリフ「死ぬまで1、2分は掛かる。24やそこらで死ぬんだ。最期に好きな歌でも唄いな」にはシビレタ。こんなキザなセリフ、いったいどうやって言うんだ。石橋蓮司さんのエッジの演技もいいぞ。還暦を過ぎたショーケンで、もいちどギャング映画が観てみたい。