2011-09-08

立川志らく演劇らくご「ヴェニスの商人~火焔太鼓の真実」(シアターグリーン)を観て。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

立川キウイ著「万年前座」の一節。「志ん朝が上物の葉巻とすれば、談志は大麻。間違いなく中毒になる」中毒患者の中毒になった人、立川志らく。彼が座長の劇団芝居。彼は、ゆるやかに発狂を目指しているらしい。いわゆる「芝居」ではなく、演劇という形式を借りた落語なのだが、セリフが中心になっているので、聞き逃すとストーリーで迷子になってしまう。志らくさんの落語「火焔太鼓」が35分。その後、芝居が2時間強。もうちょっと短くして欲しい。せめて30分。話が面白いのだが、集中力がなくなってきて、ついて行けなくなるのだ。カーテンコールで「これがすべて私の頭の中身です」と志らくさんが言ってたが、やはりオカシイ。3年間志らくさんの芝居を観ているが、最高にオカシイ。心配なくらいオカシイ。しかも前日、こけて前歯を折ったそうなのだ。志らくさん。彼は酒も煙草も呑まない。なのに、いいオトナが何故こけたのだろう。終演後、ファンに取り囲まれていたので聞けなかったが。主役が唇を腫らしているのだ。やはり、オカシイ。ラスト近く「僕にはお母さんがいます」というセリフが、なんだか寺山修司の言葉のようで沁みてきた。それにしても、「作・演出・主演」なんてよく出来るなあ。あれだけのセリフを覚えるだけでも、僕には到底無理そうだ。ウディ・アレンだって最初は主演してなかったぞ。志らくさん、次回作も観に行くぞ。

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大倉順憲

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