「つながる」ためのセックス。ボクシング。暴力。予定調和でお膳立てされた社会をコブシひとつで切り裂く若者。親友であるバリカンを殺したのは、自分を殺したのか。母親が「殺せー!」と叫んでいたのは、自分を、母親を殺して欲しかったのか。さすがにラストの戦いには泣いてしまった。そしてラストカットは、「あしたのジョー」のラストカットよりも、切なさと胸元に突き上げる苦しさが残る。いつまでも「自分探し」をしてやがる若者に観て欲しい。いや観ろよ。
河井青葉とユースケ・サンタマリアの切ないセックス・シーンをおかずに朝まで新宿で呑む。やっぱり俺は新宿が好きだ。もういちど書いておこう。菅田将暉。こいつは良いぞ。ケモノの眼をしてやがる。安物のチンピラ映画やTVドラマには出ないでくれ!