9月7日(水)ソワレ観劇。脚本:野木萌葱 演出:和田憲明
昭和の男臭さと漲る緊張感の演出、ブリッジMの選曲にシビれる。迷宮入りとなった「三億円事件」には以前から興味があり、幾つかの関係書物を読んではいたが、斬新な解釈と仮説による展開に心を奪われた。出演者の幹となる中西良太さん演じる、長年のテレビドラマ刑事役の集大成のような叩き上げの所轄刑事の圧倒的な存在感は、鈍くギラリと光りを放つ。
俺的には、電話の会話だけで終わったエンディングが、少し微妙なモヤモヤしとした余韻というか、カタルシスを迎えづらかったのが正直な感想。最後に良太さんが出てきて「おい。もう時効だ」とか、何かキメ台詞を言って欲しかったのだが。ポイントでトリッキーな演出があってもよかったのでは…余計なお世話か。はい。スンマセン。