2016-07-05

B.LET'S第16回公演 「エピローグに栞を」(目白古民家ギャラリーゆうど)を観て。  このエントリーを含むはてなブックマーク 

額縁芝居に囚われない空間は大好きなのだが、中途半端な高さの固いイスは腰痛持ちのオッサンにとっては苦痛でしかない。ましてや桟敷なんて5分と座っているのが不可能だ。出来ればチラシ等に情報を入れておいて欲しかった。こういう空間って使い方ひとつで、とても素敵なのだけれど、1時間以上座り続ける観客は大変なんだよな。まあ昔、観客を枯葉の上に座らせたり、イントレに上げたり、袖のパネルの中に入れたり、今から考えれば酷い扱いをしたもんなあ。観客を殴ったりもしたしなあ。これも演劇の神様の罰か。そういえば35~6年前、紅テントを初めて大阪の神社の境内で観たとき、隅っこでテントの骨組みの丸太を抱えながら、桟敷で2時間観たっけ。雨粒がテントにバチバチ当たる音を耳元で聴きながら。舞台下が池になっていて、中から河童が出てくるし、ラストは木馬に乗って李礼仙はどこかに飛んでっちゃうし、もう興奮と衝撃の連続だったなあ。イスがどうの、空調がどうのなんて文句は一切なかったし。ああ、そりゃあ18才だったもの。もう無理だわい。
高田渡が唄った「ブラザー軒」の詩を思い出させた芝居だった。しかし、透明感があるようで(あるふうで)無い息詰まる芝居は俺は苦手だ。これは俺の紅テント後遺症なのだろう。俺も病んでる。深水三章さん好演。

キーワード:


コメント(0)


大倉順憲

ゲストブロガー

大倉順憲


月別アーカイブ