大倉順憲さんの日記
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2019
6月
18
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白石和彌監督 「凪待ち」(キノフィルムズ試写室)を観て。
「誰が殺したのか?」とチラシにコピーが載ってたが、すぐにわかってしまう。まあいいけどさ。若松プロにいた監督が、吉澤健さんを起用したのは往年のファンとして嬉しい。そして、吉澤さん、不破万作さん、麿赤児さんという草創期の状況劇場の面々が画面に勢揃いされたのは、これまた嬉しい。ただ映っているだけでワクワクドキドキする面構えの人たちだ。描かれた話と白石監督お得意の暴力に関しては、何だか切なく哀しくなってく...
三上康雄監督 「武蔵」(有楽町スバル座)を観て。
潔いほど真っすぐに事実を描いた正統派時代劇。人間味にあふれ無様な生き方した武蔵役の細田善彦が、ストレートな演技で清々しい。目黒祐樹さんはさすがに殺陣がお見事。深みある演技で画面が締まった。スバル座閉館かあ。こういう味のある映画館が、惜しいなあ。
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2019
6月
15
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「黒白珠」(渋谷シアターコクーン)を観て。
脚本:青木豪/演出:河原雅彦 6月12日(水)19時。風間杜夫さんや高橋蕙子さんが出るので、期待して観たのだが、なんだか尻切れトンボでよくわからんかったなあ。「記憶喪失」「占い」といったキーワードがストンと飲み込めない。風間さん高橋さん村井國夫さんは良いんだけど。若い役者が…というか演出が小劇場の域を出てなくて、観ていて疲れる。なんだか焦点がボケているように思えるのだけど、人気はあるようだから俺が...
関田育子 作・演出 「浜梨」(三鷹SCOOL)を観て。
6月10日(月)19時半。65分という小気味よい尺で、またしてもイリュージョンの世界に連れていってくれた。前回観た時よりも、人物や現象等を客観的にとらえているように見える。公園、映画館、喫茶店、駅、列車の中…という架空のセットが見えてくる。ロングとアップも見えてきた。関田女史本人は、漫才に影響を受けたと話していたが、これは落語の世界にも通ずるぞ。ひとりの役者が違った役柄に変わる間なんていうのは、枕...
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