2009-10-27

ラース・フォン・トリアーの衝撃作「Antichrist」(ライプツィヒから) このエントリーを含むはてなブックマーク 

ブログ「だめ日記」から
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失神者続出!カンヌで最低賞(anti-prize)を受賞!あまりの過激描写に各地で物議を醸しまくっている、ラース・フォン・トリアーの新作「Antichrist(アンチクリスト)」を観ました。

ライプツィヒの映画館では20:45からのレイトショー。公開3週目くらいで、キャパ140人ほどの劇場に半分くらい人が入ってました。年齢層は20代を中心に各層がぱらぱら。

ウィレム・デフォー&シャルロット・ゲンズブールの夫婦は、子どもを失ったショックを癒すため森にこもるが、奥さんが次第に常軌を逸していき…という「ホラー映画」と紹介されており、中盤で隠された秘密が明らかになったり、たびたび出てくるイメージがラストにつながったりと、飽きない作りになっています。

で、噂に違わず、劇場内が「ひぃ!」という悲鳴に包まれるシーンが何箇所もありました。もう何というか、本当に危険を感じたので肝心なところは目つぶってました。それ以前に手持ちカメラの揺れもきつかったですが。

生けてある花の茎にぐぐーっと寄っていくシーン、深い霧の中の小屋、森を駆けていく女性のスローモーションなど、映像はかなり良かった。最後に、タルコフスキーに捧ぐ、といった感じのテロップが出ます。

見方はいろいろとあろうかと思いますが、私はとある解釈を聞いて、とっても納得しました。

[以下、ネタバレ含みます]

それは本作のタイトルにも関わる、キリストによる救いをどうとらえるかという話です。キリストはみんなの罪を背負って十字架にかけられた。私の罪がキリストを十字架に追いやったのだ、と自覚することで救いがもたらされるのです、というのがキリスト教の考え方。

ですがこの映画には、“救いは、キリストに殺されることによってもたらされる”という監督の考え方が表れていて…というのが解釈の骨。詳細はこちらのブログをごらんください。

■コラム::ラース・フォン・トリアーは根っからのキリスト教徒だ
http://d.hatena.ne.jp/Gebirgsbach/20091009

なるほど…だから奥さんは夫を小屋に導くわけですね。優しくてほとんどすべてを受け入れていこうとする夫に、殺しという行為をさせるためには…奥さんはああいう感じでなくてはならなかったと。

シャルロット・ゲンズブールはビョークやニコール・キッドマンのようにいじめられなかったんでしょうか。

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mari

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