日本語タイトルは、”頬”。
英語タイトルは、”cheek”。
英語のcheekには、
”頬”から転じて、
生意気とか厚かましさという意味があるそう。
転意の裏には、
出る杭を打つ心理があって、
気後れするほど晴れがましい笑顔の、
その膨らんだ頬を指してのことだろう。
この絵の頬は、妬みを誘うほどではないと思うが。
解像度は高め。
試みに、紙の表面極浅く、
カッターで数十の髪筋を付けた。
絵は彫刻などと比較すれば平面に区分されるが、
厳密にはかなり凹凸があって、
その加減が印象を左右する。
油彩の始祖ヤン・ファン・エイクは、
500年以上前、針状のもので引っかく技法を使っている。
鉛筆画といえども、
その凹凸の事前の計算が大事であることを近頃とみに痛感している。
支持体にケント紙を使うようになったせいかもしれない。
Pencil on paper. 27×27cm
●画像URL
●作業工程ログ
なし。
●次回予告
女59 white marble : 白大理石。
化粧のせいではなくて、
茹でた玉子のような、
白大理石の彫刻。
毛穴同様、髪筋も省略。
大づかみに束で。
瞳は湯船のように窪み、
中央に円錐の瞳孔が尖って、
先端にはハート型の穴が。
もちろん、これは、
あの作品のパロディー。
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