日本語タイトルは、”アーモンドの目”。
英語タイトルは、”almond eyes”。
先日、この絵に関して思いがけない経験をした。
未だ朦朧としたラフスケッチの段階だったが、
大体こんな、と思い描いていた女性を偶然見かけたのだ。
春昼の白日の戸外から、ドアを開けて入ってきた。
屋内は暗く、真っ白い光の長方形の断面に、
まつげが産毛のようにきらめいて、
視線の判らない、アーモンドのような黒い目が、
床から150cmほどの宙に、
この絵の角度で浮いているように見えた。
一瞬の後、すぐに人の形を結び、
結果的に、この絵とそっくりではなかったが。
直毛の髪は、失敗。
芯の先を尖らせて、不如意の交差を避けつつ描くつもりが、できていない。
●方法論メモ - 鉛筆の乾燥
拡大鏡でみると、先に描かれた部分は硬い層になって、一段高くなっているのがわかる。
紙に移った瞬間から鉛筆の粒子も乾燥を始めるのだから、時間を置く事は、客観視以外にも意味がある。
曖昧にしたい部分は、継穂を早く、
明瞭にしたいなら時間を置く。
ただし、いずれにしろ乾燥が諸刃の剣にならぬよう、
正確なデッサンが大前提。
硬くなれば、消しても跡が残る。
(余談だが、デッサンの意義をあらためて確認。
”フォルムの把握と明度諧調識別能力の向上”。)
乾燥の加減の使い分けが重要なのは、油絵も一緒。
日本語で、和語と漢語を使い分けるのにも似ている。
●作業工程のログはこちら
art 戸松 公二郎(@elpoeptac)/「女40」の検索結果 - Twilog
http://twilog.org/tweets.cgi?id=elpoeptac&word=%E5%A5%B340
●公開告知ツイート:
@art_fan 女40 Woman 40 (part) - almond eyes : アーモンドの目。 自作のデッサンをご覧ください。 http://flic.kr/p/9z3pvd http://bit.ly/dwgmcB #followart #painting
●次回予告
女41。 furtive : 盗み見。改め、watch a voice : 聞き耳。
気取られぬように、
上目の横目で、チラチラと。
好奇に満ちたこの目線は、
漫画なら破線で表現されるだろう。
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