スプリング・フィーバーの上映に懸ける熱に突き動かされて、随分前に激アツ文をアップしようとしたのだけれど、認証のタイムアウトですっかり白紙となり、あしたのジョー的に完全燃焼し尽くし、その後放置してしまった。
いよいよシネマライズでの上映が12月17日(金)までということで、奮起?!したいところなのだけれど、あのときのようなしっかりとした文はいつまで経っても書けそうにないので、映画を観た直後のツイートのまとめに代えさせていただき、アップ。
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婁監督のSpring Fever (原題/ 春風沈酔的晩上; A Night Deeply Drunk on the Spring Breeze ) 観てきた。 嫌いなところも難なく凌駕する、ざらついた匂い立つような、それでいて渇き冷えた霧の中に迷い込んだような映画だった。
2009年カンヌ脚本賞を撮った本作は、婁監督が中国当局から映画制作禁止令を命じられている身ながら、フランスと香港での資金調達をし撮ったという曰く付きにして、端的にいえば同性愛的な事柄も織り交ぜた、超挑発的ともいえる映画。
とはいえこの映画で描かれるホモセクシャルはあくまで映画の題材の一つという感。むしろ禁忌を犯そうが、愛を失おうとも、自らの命を絶とうが得られぬ漠たる持って生まれた絶対的な現代の喪失感を手繰りよせるように描いているように思えた。
制作面では、とにかく手持ちビデオカメラが活きていて35mmなんか糞くらえ、フィルムに頼らないからこそ、これだけ自由なのだ、と叫ばんばかり。また何より音楽が素晴らしかった。音楽を担ったPeyman Yazdanianなしにはカンヌの脚本賞すら危うかったかもと(笑、それくらいに。
---暑い夏に。
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●スプリング・フィーバー
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