Manuelのアニメ作品は、
実は前にディスクでもらったものを、
自分の家のPCディスプレイでしか見たことなかったので、
これまで実質がよくわからなかったのだけど、
きのう、FACTORYのスクリーンで見たらものすごくよかった。
白と黒とその中間色の無数のグレイで構成された画面は、
そのほとんどが幾何学的な形態でできているのに、
思い出させるのはなぜか子供の時に見たものばかり。
縦笛の形したキャンディーとか!
ミジンコの交通混雑とか!
ひろすけ童話の『ちらちらオルガン』とか!
際限なく変わり続ける目の前の画面と共に、
子供の頃に見聞きしたものが次々に脳裏によみがっては消えていく。
デジタル技術で作ったアニメーションなのに、
淡白などころか右脳がすっごく刺激されて、とっても陶酔できるのだった。
特に世界初上映となった『prospect of doom』では、
最後に思わず立ち上がって消えてゆく光を追いかけたくなったくらい。
幻想的とも言えるし、シュルレアリスティックとも言える。
元々私は映画館推奨派だけど、
これほど小さなモニターで見るのとスクリーンで見るのとの
(それからもちろん、いい音響設備でサウンドを聞くのとの)
落差を感じた作品もなかった。
ぜひ、もっと上映会を増やして、
もっとたくさんの人にスクリーンで見てほしいと思うんだけど。
ちなみに、来たる22日(日)に赤坂のSound BoothでManuelと共演する際には、
自分たちの演奏中に彼のアニメも流すことになったけれど、
それはきのうの上映会で上映した作品とは違うものになると思う。
合いそうなのを見つくろっておく、とManuelが言っていたので。
そうか、彼の頭の中はこんなになってたのかあ、とかいうようなことを
直接脳で体験したようなものでもあって、
大変によい機会を持たせてもらったと思う。
4月22日(日)@赤坂Sound Booth
Manuel Knapp(electronics) × Reiko.A(vo. & dance)
http://www.webdice.jp/diary/detail/7127/
図版はManuel Knappの映像作品『accelerated lines』(2005)から。
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ところで、4月のReiko.AのTabelaでのタロットスケジュールはこちら。
↓
http://www.webdice.jp/diary/detail/7111/