にゃんこは思うのよ。
それは、"人の口には戸は立たぬ"と同じで、
誰にも止めることはできない、と。
なにもどんどんやってください、と言うつもりはないけれど、
誰かがなにかをしたいと思ったことを、止めることはできないよ。
まあ、人まねなんかしてなにが楽しいのか、というのがにゃんこの正直な感想ですが…。
ただ、それをマスメディアがまたいちいち取り上げるので、
よけい模倣犯罪が蔓延してしまう、という嫌いが現代にはありますね。
きっと昔だったら、隣村ぐらいまでですんでいたんでしょうけどね。
今じゃ、ちょっとしたニュースでも、全国津々浦々まで行き渡ってしまいますから…。
でもね、それがすべてマスメディアという送り手側のせいなのかというと、そういうわけではないと思うんですよ。
そのメディアの報道を喜んで受け止めている受け手側の態度にも、責任はあると思うんです。
そして怖いのは、それが模倣犯罪の件数を増やすことよりも、異端者を排除するシステムとして機能してしまう時があること。
受け手側も、自分たちが受け入れられないと思った人を排除するために、マスメディアを利用してしまうのです。
きっと多くの人が、チューリップ切断犯を許せないと思ったからこそ、
マスメディアもみんなが喜ぶと思って、模倣犯の顔をさらしたんですよ。
これは、人間社会で言うところの「吊るし上げ」という行為ですね。
にゃんこは決して犯罪擁護者ではないので、この場合は犯罪とされる行為の大小が問題となってくるのですが、やっぱりにゃんこには、「チューリップぐらいで」という気持ちにしかなれないの。
たとえそれが、どんなに手塩にかけられて、大切に育て上げられたチューリップたちであってもね。
だって、草花はまた命をつなぐことができる。
踏みにじられた人の心だって、また立ち直ることができるんだよ!