はい、ということで『Hardcore "Classic" Tunes』第4弾。イベント始まって以来初の休日前だったこともあってか、ほとんど途切れることなくお客さんがいらっしゃってくれました。少し涼しくなってきたのもあって、ほんとに心地のいい雰囲気。秋ということで、カボチャ焼酎のお湯割りならぬ「ぬる割り」でちょっと酔っぱらってしまいましたです、はい。
で、今回の【Musical & Soundtrack特集】ですが、まずは最初の『レナード・バーンスタイン生誕90周年特集』で[ウエスト・サイド物語]でした。内容は以下の通り。
指揮 レナード・バーンスタイン
マリア キリ・テ・カナワ(ソプラノ)
トニー ホセ・カレーラス(テノール)
アニタ タティアーノ・トロヤノス(メッゾ・ソプラノ)
リフ カート・オルマン(バリトン)
録音 1984年9月 NY
さすがに有名どころ。一聴しただけで、どこかで聴いたことがあるフレーズと分かるのが凄いです。全体的にアクティヴで軽快な演奏、パワーもダイナミクスもあって大音量で聴くとかなりの臨場感でした。アンビエンス(残響)の残りまでくっきり聴こえるのは「さすがウチらのサウンドシステム」と、平野さんと自画自賛(笑。途中で流れてきたサイレンに、外のほうを覗く人たちが続出していたのが面白かったです。あと、歌い手さん達のなんというか「アメリカ音楽に対しての向き不向き」みたいなのもまじまじと感じることができたのも大発見。あの超有名どころのホセ・カレーラスが、普段のオペラ的歌唱の弊害によって軽快に歌えきれない(!?)なんていう瞬間が聴けたりして、かなりカルチャーショックでした。これにはちゃんとした映像があるらしく、歌いきれないホセにレナードが「選外通告」を命じてしまうなんていう、衝撃的なシーンがあるそうです。。。いやー、各国の音楽の特性と体質、そして文化にはまだここまで隔たりがあるんだなと、あらためて感じました。
そしてインターバルをおいて、【Soundtrack】のほう。今回は『映画音楽コレクション by エリック・カンゼル』と題して、1つの楽団、一人の指揮での演奏。内容は以下の通り。
指揮 エリック・カンゼル
演奏 シンシナティ・ポップス・オーケストラ
プログラム
1、 「ピンクパンサー」より[テーマ]
作曲 : ヘンリー・マンシーニ / 1963年
2、 「ある愛の詩」より[テーマ]
作曲 : フランシス・レイ / 1970年
3、 「タイタニック」より[Back to Titanic]
作曲 : ジェームズ・ホーナー / 1997年
4、 「ライトスタッフ」より[Music]
作曲 : ビル・コンティ / 1983年
5、 「ジョーズ」より[テーマ]
作曲 : ジョン・ウィリアムズ / 1975年
6、 「プリンス・オブ・エジプト」より[When You Believe]
作曲 : ハンス・ジマー / 1998年
7、 「モダンタイムズ」より[Smile]
作曲 : チャールズ・チャップリン / 1936年
8、 「アポロ13号」より[Re-Entry and Splashdown]
作曲 : ジェームス・ホーナー / 1995年
9、 「ビートルジュース」より[Main Titles]
作曲 : ダニー・エルフマン / 1988年
10、 「パール・ハーバー」より[War]
作曲 : ハンス・ジマー / 2001年
11、 「ディア・ハンター」より[Cavatina]
作曲 : スタンリー・マイヤーズ / 1978年
12、 「スター・ウォーズ エピソード4 / 新たなる希望」より[Throne Room & End Title]
作曲 : ジョン・ウィリアムズ / 1977年
以上。
どうですか、このギラッギラなアメリカン具合!!しょっぱなの「ピンクパンサー」から皆さん大盛りっ、、、もーなんだろこのハシャギようわ(笑。とにかくパワー感たっぷり、でも不思議なのはこんなに有名どころばっかりの、それこそ濃い印象の曲ばかりなのに「胃もたれ感」がないところ。かなりの爆音で聴いているんですが、全然みんな疲れない様子でむしろもっとボリュームがあっても良いという人までいたのにはびっくり。いやいや、これが「アメリカン」の所以なのでしょうか。
特に盛り上がったのは「アポロ13号」。イントロがロケット発射から宇宙空間までのSEなのですが、ここクムラのスピーカー[JBL 4312B]がやってくれました。まさに「USJ」のアトラクションに乗ったくらいの臨場感!そして爆音。スピーカー寄りに座ってたお客さんが「なんか乗り物に乗ってるみたいです」と言っていましたが、まさに店内が低音でビリビリ言ってゆさぶられていました。これには選曲した平野さんも大盛り上がり。普通の場所でこれだけ爆音にしたら、確実にスピーカーが割れちゃって聴くに堪えないのですが、いやー凄いスピーカーです、さすが名器。そして、何人かの映画好きをどっぷりセンチメンタルな気分にさせた「ディア・ハンター」。これは僕もすっごい好きなのでちょっとしんみり聴いてしまいましたよ、はい。この映画でクリストファー・ウォーケンが好きになって、とにかく彼が出てる映画は何であろうと必ず観ておりますっ。また、これを聴いてとある映画関係のお客さんが興味深いことを言ってたのですが、「この曲のちょっと湿った感じは、日本映画にほんとよく合う」と言っていまして。たしかにこの手触りは日本映画のサントラを凄く連想させて、よくよく思い出してみると、あれ?この映画も、この映画も?ってくらい「ディア・ハンター」っぽいサントラに聴こえてきてしまう。これには会場のみなさんも非常に納得してました。うーん、この作曲者であるスタンリー・マイヤーズをちょっと追っかけてみたくなってきました。
最後の「スターウォーズ」はもう鉄壁。メロまで完璧に口ずさんでいるひともいて可笑しかったなー。みんなでそろって「とりあえず、今日は帰ったら家のビデオ取り出して観ようっ」と帰った人が続出でした。
いやはや、やっぱり映画音楽は盛り上がりますねー。平野さんの選曲センスにもありますが、本当に盛り上がります。そしてオーケストラのダイナミクスは映画には欠かせないものだなぁと、改めて思いましたよ。
そんな感じで気が付けば終了は朝の5時30過ぎ。外はもう秋の透き通った空でした。
ちなみに来月はまだ未定。決まり次第、またご報告しまーす。
さて、そんなこんなで来月は、僕のソロでのライブが何故か目白押し。。。10月3日のThe Cinnematic Orchestra @ On Air EASTでの[dot/io]初ライブ(!!)から、合計5カ所でライブが決まっています。内容は随時UPしますので、もしお時間があったら遊びに来てください!
今日もこれからリハーサルじゃぁ〜っっ。