2019-12-01

『ジョーカー』(at バルト9) このエントリーを含むはてなブックマーク 

映画の日だったんで、問題作と言われている『ジョーカー』をようやく見てきたけど、
自分は大してなんとも思わなかった。

おそらく私の見方がけっこう偏っているからだろうけれど、
サイコパスの描き方を見ることに重点がいっちゃうんで、
そういう意味では紋切り型で見るとこなし。

虐げられた者が反社会的になるというのはあたりまえ過ぎて、
承認欲求から犯罪に走るというのもありきたりで、
残念ながら、キャラクターに興味は湧かなかったし、
物語的にも特に魅かれるところはなかった
(主人公に同情もしなかった)。

オチもまあ予想の範囲内だったし。

そんなわけで、印象をちょっと箇条書き。

●それでも一番いいと思ったシーン
主人公が初めて殺人を犯した後、陶酔するように一人でゆったりと踊りだしたところ。
ポエティックに感じた。

●一番ショッキングだったシーン
Kill the Rich(金持ちを殺せ)! のプラカードを掲げて群衆が暴動を起こしたところ。
仮にこれを母国語(日本語)で目にしたら、相当の衝撃だと思う。
格差を理由に、殺人を正当化しているわけだから。

●一番気持ちが悪かったシーン
白塗りの顔が返り血を浴びて、赤い斑点だらけになったところ。

●一番腹が立ったシーン
主人公がパトカーで連行される時に、CREAMの『White Room』を流したところ。
なんでここで『White Room』?
すごいミスマッチ。
だいたい音楽が(特に前半から中盤まで)いかにも、
どうだ、陰惨だろう、どうだ、気味悪いだろう、とわかりやすくてうるさ過ぎる。

それからあのような暴動シーンにある種の快感を感じられるのは、
おそらくは男性の観客がほとんどだろうと思える。
私なんか女だから、あのような無秩序状態では、女はみんなレイプされちゃうって、
まずそのことを心配しちゃうよ。

キーワード:

ジョーカー


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Reiko.A/東 玲子

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“human/cat also known as Nyanko A 人間/ねこ。またの名をにゃんこA”


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