いや、これは話としてはまだ6合目でしょ、6合目で終わり?
というような、中途半端なところで映画は幕切れになった。
最初から80分しかないことは知っていたから、
考えてみればこのぐらいにしか作りようがないんだが、
どうにも尻切れトンボ過ぎる。
しかも、主人公の女性がいったいどんな目に遭うのかってとこで、
おおかた素っ裸になってなんかさせられるんだろう、というところまでは察しがついてもなかなかわからずにいたのが、
わかってみたら、え、それだけ? というようなもので、
私自身は、「あれ」生理的にまったく大丈夫なんだよね。
まあ、そんな変な人は私ぐらいかもしれないし、
確かに危険だから、命はかかってるんだけれど。
というわけで、別にお金を払って見て損したとまでは思わなかったけれど
(というのは、まあまあサスペンスフルだったから)、
もっと作り込んでほしかったというのが正直なところ。
逆に作り込んだら、あたりまえ過ぎておもしろくないっていう考え方もあるかもしれないけど、
いちおう主人公と同じくスペイン出身の女性監督としては、このテーマで社会に問いたい部分もあったんだろうし。
出だしの、行き交う人の姿がシルエットで映るばかりの虚無的な感じはよかった。
でも、多くの人が見に行ったら拍子抜けするだろうと思える作品。