2016-09-15

O山話 このエントリーを含むはてなブックマーク 

夕べ、うさぎ姉妹の参加する集団パフォーマンスがあったので、
しばらく出向いていなかったが、かつては何度か訪ねたことのある板橋区のさる地区に向かったが、
小さな私鉄の改札を出ても、地図の載ったチラシを持っているのに会場のある場所がちっとも見当がつかない。
最初、明かりの少ない方向に頼りなげに歩き出して、いや、こっちは目印の店がないから全然違うな、とすぐに引き返し、
同様に目印はないけれど、もうそちらしか残っていないので、残った側のもう少しにぎやかそうなほうに向かって歩いていったが、
そっちに行っても、目印として地図に載っているマツキヨがないので(後でわかったことには、居抜き同然にほかのドラッグストアに変わってしまっていたらしいが)、別の方向に歩いていってしまい、こっちもどうも違うようだな、と途中で引き返し、居酒屋の前で大きな声で呼び込みをしているお兄さんに聞いてみて、まったく反対方向なのがわかった。
で、今度こそ確かな足取りで歩いていったが、
確かな足取りで歩いているはずなのに、なんだか体がふわふわして奇妙な感じ。
自分の体に筋が通らないような感じで、よっぽどふだんの自分は近所の慣れ親しんだ土地に守られていて、その土地の守りがなく、自分のエネルギーも通わない異質なところに来てしまったのかと思ったけれど、
それでもなんとか会場にはたどり着き、みんなに会うことができた。
途中、米粉メインのパン屋さんも見つけて立ち寄ったし。

で、みんなのへんてこなパフォーマンスを見終わってから、
同じく出演していた伽藍の二人に、
「ここ(この土地)、ヘンじゃな~い?」
と聞いてみたら、二人とも、ヘン、ヘンと。
駅に着いたら切符売り場でおっさんから親しみをこめてつばを吐きかけられたり(意味わかんないが)、
ほかのおっさんにもいきなり話しかけられたりしたそうで、
歩きながら歌っているおっさんも何人も(4人だったか?)見かけたんだそうだ。
でも、下町だからだろう、というのが彼らの見解で、
彼らによるとここは私の言うとおり"いかれている"が、"明るい方向に"いかれているのだという。
なので、
「え、明るい方向にいかれてるの……? いや、あたしは確か昔はここは……」
と私は言って、その先はあまり詳しくは話せなかったが、
ここの駅のホームはかつて、なんの気なしに立っても、中央線のホームでもないのになぜか暗い気持ちになって、電車に飛び込みたくなるようなところだったのだ。で、当時も、なんだかヘンな所だな、とは漠然と思ってはいたのだけど。
今回はそんな暗い気持ちになるまでには至らず、ただ自分の体の芯がわからなくなるような程度だったけれど、昔自分が感じていたことも、今感じることも、結局は同じなのかも知れない。
ただ、自分がその頃より安定して大地に立っていられるようになったというだけで。

じゃあその町いったいなんなのか、というと、だからちょっとなんかの作用で、たがが外れてしまいそうになる町なんです。
とか書くと住民に怒られるだろうな~(と思って、はっきりとは土地の名前が書けない)。

写真はその会場に行くまでに立ち寄ったパン屋さんで買った、夕食代わりのパン。
「ちくわマヨネーズ」と札に書いてあったから、この中ににちくわとマヨネーズが詰まっているのかと思っ(て買っ)たのに、
食いついてみたらただのクリームパンだった。
「ちくわマヨネーズ」はもう売り切れてしまっていたパンのほうの札だったのらしい……。

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Reiko.A/東 玲子

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“human/cat also known as Nyanko A 人間/ねこ。またの名をにゃんこA”


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