<4Kテレビ放送、2014年7月開始 世界初、まず日本のCSで>(2013年1月27日5時7分)
http://www.asahi.com/business/update/0127/TKY201301260338.html?
次世代の高画質のテレビ技術「4K」を使った放送を、総務省は2014年7月に世界で初めてスタートさせる方針を決めた。まず衛星放送のCSで始め、BS、地上波に広げる計画だ。新技術を使った放送コンテンツの普及で世界に先駆けるほか、地上デジタル放送への移行で一服したテレビ需要を喚起する狙いがある。
4Kは、いまのフルハイビジョン方式に比べ解像度が4倍の映像技術。総務省は本放送を16年に始めることを目指していたが、2年ほど前倒しする。14年7月にブラジルであるサッカーワールドカップ(W杯)決勝トーナメントに合わせる。
4K放送のデータ量は大きく、現在の地上デジタル放送の電波帯域では抱えきれない。そのため、大容量のデータを送れる衛星放送のCSから始めることにした。空いているチャンネルを活用する。
4Kの画質で見るためには、対応するテレビを買う必要がある。ただ、地上デジタル放送は続くため、いまのテレビで地デジ放送の視聴は続けられる。
政府は、実証実験費用を12年度補正予算に盛り込んだ。今年3月にも放送局、テレビメーカーなどで新組織をつくり、技術開発を進める。4K放送の開始時には、この組織が放送事業の主体になる見込みだ。
韓国も、18年の冬季五輪に合わせて4K本放送を開始する計画を進めている。薄型テレビや放送コンテンツの輸出の競争力を強めているため、日本もこれに対抗する。
日本では、4Kよりも高画質な「8K」(スーパーハイビジョン)の開発が進んでいる。総務省は、その実験放送も計画より2年早めて16年とし、次の技術でもリードを目指す。
※4Kテレビ放送/画素が横方向に約4千、縦方向に約2千、計約800万ある画面のテレビ放送。K(キロ)は1千を意味する。現行のフルハイビジョン方式は横約2千、縦約1千の計約200万画素。