ブログ「だめ日記」から
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3chで、<遊園地再生事業団>の昨年の新作「ニュータウン入口」を観た。宮沢章夫作品に初めて臨むから嬉しい。今回は、実際の上演風景に新たなロケ映像を加えての放映です。
あるニュータウンに居を構えようとしている若夫婦、ダンスに勤しむ怪しげな集団、石を埋める男、一番上の兄ちゃんを探す兄弟、伝書(ハト)男などが、互いに絡み合いながら話は進む。放映バージョンでは、古書店のじいさんがビデオ(VHS)を観るシーンが挟まれたり、舞台上のやりとりが突然、もう一段カメラ越しの粗い映像になったりする。さらに途中から、あるレンタルビデオ屋に置いてあるはずの「ニュータウン入口」という名のビデオがずっと貸し出し中で…などという話になってくるので、ああこれは今観ているこの作品全体が、このビデオに収められた物語なんだな、という、分かりやすい仕掛けになっている。
なぜ分かりやすいかというと、石を埋める(「F」という名の)男が、旧石器捏造事件の語り部だったり、DVDがビデオにとってかわり始めたりで、「ニュータウン後のいまここで、ニュータウンを見やる」という骨組みが(も)浮かぶからだ。
例えば私だと、切り口は「探すこと」の懐かしさについて、「ニュータウン」という憧れの言葉について、ニュータウン後に語られるべき物語として、本作が上手く出来ているのかについて、がメインになると思います。でも長くなるので、放映後の青山真治監督×宮沢章夫トークから。
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青山監督:パッチワークのような。ある種の平板さみたいなものの中にあることで――隠し絵のようなゲーム的な部分もない(中略)分かるおもしろさを拒絶する(ような作品)
(中略)
さっきパッチワークと言ったけど、つなげた意図を忘れてしまう、そしてそれが無責任に残ってしまうんだけど――すべて回収してしまうことのつまらなさってありますよね。
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あと竹中直人が、オープニングで宮沢章夫について語ってて、
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宮沢といろんなバカなことやってましたよ。
二人で夜、国分寺駅のホームに入って、看板のところにクエスチョンマークを付ける。すると「国分寺?」となっちゃうでしょ。ほんとにここは国分寺なのかな?っていう。
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そこにテロップで
「この話はフィクションですので、決してマネをしないでください。」
って。フィクションなわけないじゃん。ウケるー。