2009-05-29

ロシアン・プロパガンダ・アート・アニメ このエントリーを含むはてなブックマーク 

ソ連のプロパガンダとしてのアニメとはどんなものであったのか?
先入観として想像するのは、共産主義の宣伝に始まり、反資本主義、反ファシズムなど…
映像制作に携わる私としては、洗脳ツールであったであろう作品群を批判的にパロディ化できると面白いかもな、などと考えながら見たのだが、期待はいい意味で裏切られた。
「百万長者」、「狼に気をつけろ」など映像的にインパクトがあるものが多かったが、
最も印象的であったのがタラソフ監督の「射撃場」。
全てのコマでイラストレーションとしての完成度がある。
それが動き、人の欲深さ、金の魔力をシナリオとして描き出す。
1979年の作品ということだが、全く、古くないのだ。

ただのプロパガンダに留まらず、アートの域に達しているから、
時代を超え評価されているのではないか。
資本主義、新自由主義、拝金主義が蔓延し、その限界を露呈している今だからこそ、
ロシアン・プロパガンダ・アート・アニメが再評価されていい。

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LEO SATO

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