『前進せよ、今がその時だ』(1977) 監督:ウラジーミル・タラソフ ロシア・アヴァンギャルドを代表する詩人ウラジミール・マヤコフスキーの詩や、彼がロトチェンコと共に制作したポスターなどをベースにした、刺激に満ちた前衛アニメーション。
『チェブラーシカ』や、宮崎駿に大きな影響を与えた『雪の女王』、またはノルシュテインの切り絵アニメをロシア・アニメーションの表の顔だとするならば、こちらは我々にはこれまで窺い知れなかったダークサイド。1917年に始まった共産主義革命の過程で、資本家やファシズムそしてアメリカを徹底的に否定し、革命の成果を誇示するために、早くからアニメーションのイメージ伝達の即効性に着目していたソヴィエト政府は、人民を洗脳する手段として、共産主義プロパガンダを目的としたアニメという特異なジャンルを80年代末の体制崩壊まで一貫して発展させていった。
写真:『惑星間革命』(1924) 監督:ゼノン・コミッサレンコ、ユーリー・メルクーロフ、ニコライ・ホダターエフ
今見ると逆にカテゴライズ不能、ポップで刺激的なこれら短編アニメーションの数々―ジガ・ヴェルトフによるロシア・アヴァンギャルドの影響色濃いソ連最初期のアニメや、ロシア未来派の雄マヤコフスキーに捧げられたコラージュ・ワーク、そして米ソ冷戦真只中に、資本主義批判の建前のもとに敵国アメリカ以上のポップカルチャー趣味を炸裂させてしまった謎のアジテーション・アニメまで―いずれ劣らずクールでキッチュな全16作品を一挙公開。この極めて戦略的なメディアとしてのアニメーションをこの機会に堪能してみよう。
写真:『百万長者』(1967) 監督:ヴィトールド・ボルジロフスキー、ユーリー・プルィトコフ
『ロシア革命アニメーション1924-1979/ロシア・アヴァンギャルドからプロパガンダへ』の公開に先立ち、試写会で本作を観てレビューを書いて頂ける方を抽選で20名様をご招待します。応募方法は下記からどうぞ。
(※配給会社のご協力の元にこのクロスレビューの企画は成り立っていますので、当選された場合は必ず上映会に参加でき、レビューを書いてくださる方の応募をお待ちしています。また、レビューは400~600字程度書いていただくことが条件となります)
『ロシア革命アニメーション1924-1979/ロシア・アヴァンギャルドからプロパガンダへ』
2009年6月6日(土)より渋谷アップリンクXにて公開
Aプロ:『ソビエトのおもちゃ』(監督:ジガ・ヴェルトフ)、他7作品(計81分)
Bプロ:『惑星革命』(監督:ゼノン・コミッサレンコ、ユーリー・メルクーロフ)、他7作品(計81分)
配給:竹書房
※詳細は公式サイトにて
『ロシア革命アニメーション1924-1979/ロシア・アヴァンギャルドからプロパガンダへ』試写会 20名様ご招待
日時:2009年5月20日(水) 18:30開場/19:00開映
場所:アップリンク・ファクトリー(東京都渋谷区宇田川町37-18 トツネビル1F)
※上映はAプロとなります。
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■応募締切り:2009年5月17日(日)
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