2011-02-04

『kocorono』クロスレビュー:ロックとは音楽のジャンルではなく、その人の生き方だと思った。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

実は、ブラッドサースティ・ブッチャーズを初めて聴いた。
恥ずかしながら、フジロックに行っていたのに、名前も聞いたことがなかった。
映画は激しい言い合いをする声でスタートするが、その途中、絶妙のタイミングで絡んでくる、ギター2本のフィードバックに鳥肌がたった。
曲の冒頭の長いフィードバック。ヴィンテージのマーシャルから出る、繊細な歪みだった。
これこそ、本当にかっこいい音楽のみが伝えることができるものなんだと思った。

カメラは当たり前のように、オフショットを撮る。そして、本音を追う。
インディーズ、メジャー、契約、お金、夢、ビジネス。
音楽で食べ、音楽を仕事にしている。
強い気持ちとともに、北海道から上京したときの夢は、叶っている。
それならば、彼らはこれから何を目指すのか。
「好きな音楽をずっとやっていく」
これは、大人から見たら、並大抵のことではない。
そこには、現実を乗り切っていく術以上に、
強い強い覚悟が必要だ。

この映画を通じて、覚悟というものを観た。
そして、音を通じて、覚悟というものを聴いた。

カメラに向かい、
「オレはミュージシャンでも、アーティストでもない。
ただのバンドの人でいい」と発言するベースの射守矢氏が、
ともてアーティスティックで印象に残っている。

キーワード:


コメント(0)


kaminote

ゲストブロガー

kaminote