2011-10-27

『天皇ごっこ 見沢知廉・たった一人の革命』 クロスレビュー:シリアスで、ものすごくポジティブな空気を観た このエントリーを含むはてなブックマーク 

こういうパワーを持った人を実際に見た事がないし、もちろん自分にもない。
おそらく持つ事はないだろう。

頭の中で考えるだけで終わらず、身を以て行動に移す。
鑑賞時に、この作品から感じたのは、そういうことであった。
「行動に移す」
そんなことを教えてくれるものは、書店に行って平積みされている本のタイトルを見れば、それこそ何冊も瞬時に見つけられる。
しかし、実際に行動に移している人は少ないはずだ。

今回、タイトルの小説も読まず、作者の名前も知らずに鑑賞した。
皆が「見沢知廉」について語るのを、カメラが静かに捉える。
特に、殺人を犯すまでの証言シーンはとても生々しい。
自分が家のテレビではなく、別の場所で鑑賞していることをしばし忘れるほどであった。
そんな、とてもシリアスな雰囲気が全体をつつむ中、ふと、シュールな絵が挿入される。それが、違和感がないぐらい自然なのだ。
これは、この作品の最大の特徴と言ってもいいと思うが、何も知らなくても、最後まであっと言う間に鑑賞できたのは、そのユーモアによるものが大きいと思う。
周りで小さな笑い声が聴こえて、少しホッとしたし、なかなかコトバに表しづらい、複雑な気持ちになった。

作品を観賞後、早速、タイトルの小説を手に取った。
タイトルからして、なにやら堅苦しい内容だと決めつけていたが、びっくりするほどやさしく書かれている。
コトバじたいはやさしいのだが、その内容には息を飲んだ。
今自分が生きている世界を、作者の視点で見た事はなかった。

身を以て行動に移す。
「革命」などとは畏れ多いが、この先もこれが、自分の生きていくテーマであることは間違えなさそうである。

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kaminote

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