今年ネットの敵として挙げられたのはミャンマー、中国、キューバ、エジプト、イラン、北朝鮮、サウジアラビア、シリア、チュニジア、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナムの12カ国。
<国境なき記者団が「ネットの敵」発表 中国など12カ国>
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100315-00000006-zdn_n-sci
http://bit.ly/cgzYc1
国境なき記者団(RSF)は3月12日、インターネットの言論の自由を脅かす「インターネットの敵」リストの最新版を発表した。
今年ネットの敵として挙げられたのは、ミャンマー、中国、キューバ、エジプト、イラン、北朝鮮、サウジアラビア、シリア、チュニジア、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナムの12カ国。いずれもネットコンテンツの検閲や、政府に批判的な発言をしたWebユーザーを投獄するなど、Webにおける言論統制を行っているという。特に中国は最近、ネット検閲をめぐってGoogleと対立していることが話題になった。
RSFによると、2009年には約60カ国が何らかの形でWeb検閲を行った。2008年と比べると2倍に増えたという。Webユーザーが標的にされるケースも増えており、オンラインで自由に意見を述べたことで投獄されたブロガーやネットユーザーは過去最高の120人近くに上った。中でも中国が最も多く、72人を拘留したという。
その一方でTwitterのような新しいコミュニケーションツールが規制下での情報発信に利用されるようになっており、「Web 2.0がControl(統制)2.0と衝突している」と同団体は述べている。
またRSFは、懸念が持たれるネット政策を取っている国を「監視対象」として挙げている。今年はオーストラリア、バーレーン、ベラルーシ、エリトリア、マレーシア、ロシア、韓国、スリランカ、タイ、トルコ、UAEが挙がった。オーストラリアはインターネットフィルタリングシステムを導入予定であること、韓国はネット実名制で「匿名性を損なっている」ことが懸念されている。ロシアとトルコは今年新たに監視対象に加わった。ロシアではブロガーの逮捕や過激派サイトの遮断が行われており、「インターネットが政治統制の道具にされる恐れがある」という。トルコでは民族問題などを理由にYouTubeなど多数のサイトへのアクセスが遮断されている。
RSFは3月12日を「世界サイバー検閲反対デー」とし、オンラインの表現の自由を守ることに貢献した人物に「Netizen Prize」を贈る。今年はその第1回で、イランの法律における女性差別撤廃を目指すサイト「Change for Equality」の創設者が選ばれた。
[ITmedia News:3月15日10時29分配信]