2009-11-27

息子を亡くした母親が自分に与えた罰とは。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

この映画、最後の最後に泣けました。

主人公のジュリエットは、ある理由で息子を殺してしまうのですが、どうして彼女が最愛の息子を殺さなければならなかったのか、どうして裁判でなんの弁明もしないで、一番重い刑の懲役15年を受けたのか、その現実に彼女が向き合ったとき、あまりに激しく、哀しく、辛いシーンで、涙が流れました。

母親とは、どういうものなのか。それは法律というものを超えた愛で、繋がっているものなのではないのか。そんな言葉がどんどん出てきました。何も知らない周りの人間は、ただ、その結果だけを見て色々言うのだけれど、その結果にたどり着くまで、どれほどの苦しみをその母と子供が負っていたのかということはまったく見ないんです。そんな現実をこの映画は、表現していました。
フランス映画なので、事細かに言葉で表しているわけではありませんが、ジュリエットの表情、妹のリアの涙などで、すべて伝わってきます。

そして、刑務所で囲われていても、外で自由でも、同じように孤独が人を押しつぶしていく事も伝えていました。やはり、家族は大切です。そんな家族の愛も、深く伝える映画です。

死んでしまった息子と妹の養子である娘、姉と妹、捕らえるものと囚われる者、すべて忘れてしまう者と言葉は出なくても覚えている者、色々な対比がこの映画の中で表されています。そして、どちらが良いのか、どちらが幸せなのかというのは、観る人がそれぞれ考えるように作られていて、色々感じました。

とても良い映画だと思います。12月末に単館系シアターで公開なので、よろしければ、ぜひ観てください。
ネタバレになるので書けませんが、ジュリエットが自分に課した罪を、感じてきてください。

キーワード:

ジュリエット / 息子 / 殺人 / 姉と妹


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ゆきがめ

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“映画、大好きです。ストレス解消法です。”


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