2009-07-24

これ以上にない配役 このエントリーを含むはてなブックマーク 

ジェニファー・ロペスがプロデュースした、今は亡きサルサ界伝説のシンガー「エクトル・ラボー」の波乱に満ちた人生を描いた映画『エル・カンタンテ』。

音楽界での成功を夢見て、17歳で故郷プエルトリコからニューヨークにやって来たエクトル・ラボーは、情感あふれる美声でナイトクラブに集まる人々を魅了し、60年代後半のサルサムーブメントに乗って瞬く間にスターへの階段を駆け上がっていく。

しかし、歌手としての輝かしい栄光の影で、私生活は破滅の一途を辿っていった。ドラッグや酒に溺れ、約束を破り、かけがえのない家族を失い、やがて自殺未遂まで…。それは、20年間連れ添った妻ですら、彼を深い闇から救い出すことができなかった。

タイトルの『エル・カンタンテ』は、エクトル・ラボーの代表曲名。物語は、インタビューによる回想形式で、ラボーがどのようにして有名になり、落ちぶれていったかの波瀾万丈な人生を描く。

ラテン圏では絶対的な偉人、エクトル・ラボーの生涯を追った映画ということで、アメリカなどでも公開当時はかなりの話題になったそうだ。エクトル・ラボーを演じるのは、現在のラテン・ミュージック界の大スター、マーク・アンソニー。さらに共演が、実妻のジェニファー・ロペス。2人ともエクトル・ラボー同様、アメリカ生まれのプエルトリカンなので、これ以上ない配役と言ってもいいだろう。

ジェニファー・ロペスは本当にセクシーで、女神のような笑顔で、強くて一途なプチ役にとてもピッタリとはまっていた。そのうえ、マーク・アンソニーは演技とは思えないくらい素晴らしかった。なかでも歌うシーンでは鳥肌が立ったくらい。

そして浮気、ドラッグ、病気、そういうことが瑣末なことに思えてしまうほどの超越的な二人の関係。ものすごい喧嘩をしても、それとは別次元で愛し合ってるので、ケロッとしているところが見事だった。問題だらけの二人でも、それを凌駕する愛があるとこんな感じになっちゃうんだなと思う。

サルサ知らなくても全然楽しめる作品。衣装やヘアメイクもとてもかっこいいので要チェック。
今年の夏はサルサ熱が高まりそうです。

↓こちらは本家エクトル・ラボーの大名曲“Mi Gente”


キーワード:

エル・カンタンテ


コメント(0)


るきじ

ゲストブロガー

るきじ