2009-07-19

口を閉ざす者は命を守り、おしゃべりな者は滅びをむかえるだろう。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

一昨日の最終試写で観た「3時10分、決断のとき」(原題"3:10 To Yuma")は「何で、この映画が日本で公開されないのだろう?」と思っていた映画の1本だった07年作品。今作の場合は、クリスチャン・ベイルとラッセル・クロウの主演で評価も高くヒットもしたので不思議だったが、ベイル主演の「ターミネーター4」の公開に合わせたらしく、公開が決まった。

日本公開が決まる直前に焼いてもらった輸入盤DVDを持っていたが、1回目はスクリーンで観ようと思った作品だったが、それが正解の見応えがある力作だった。

エルモア・レナード原作で過去に映画化されているが、「コップランド」で原作を下敷きにしているぐらいに思い入れのあるジェームズ・マンゴールド監督の執念の企画だが、トム・クルーズとエリック・バナで進めていた企画がトム・クルーズの降板に伴い頓挫。そこで妻でもあるプロデューサーのキャシー・コンラッドと自主映画のような形で映画化に踏み切ることにしている。そこに「オーストラリア」に出演がなくなったラッセル・クロウが現れたのと、脚本を気に入ったクリスチャン・ベイルで始動した。

「プライベート・ライアン」を参考にしたという移動がメインのストーリー&予期せぬ順番で命を失っていく脚色も見事。


日記のタイトルは聖書の箴言13章3節の"Proverbs 13:3. "He that keepeth his mouth, keepeth his life. He that opens his lips too wide shall bring on his own destruction."でラッセル・クロウ演じるベン・ウェイドが言う台詞。久し振りの悪役のラッセル・クロウも良い。

さまざまなジャンルの映画を撮りすぎている監督のジェームズ・マンゴールドは、どちらかというと秀才派タイプの監督だが、今作では良い方向に出ている。大好きな「さすらいのカウボーイ」での西部劇への出演が忘れられないピーター・フォンダが脇を固めているのも嬉しかった。日本で、このぐらいの出来のアクション映画が最近ないのは(西部劇だから時代劇でもよい)本当に寂しい限りだ。

キーワード:


コメント(0)


わたなべりんたろう

ゲストブロガー

わたなべりんたろう

“「ショーン・オブ・ザ・デッド」の監督・主演コンビの傑作「Hot Fuzz」の公開署名運動をしています。 <Twitter> http://twitter.com/RintaroWatanabe ”