2009-05-21

ミッキー・ロークの代表作 このエントリーを含むはてなブックマーク 

再起再生をかけたスポ根映画の大御所といえば最近記憶に新しいのは
シルヴェスター・スタローンのロッキーシリーズ最終章?が頭にすぐ浮かびますが
「レスラー」はまったく違う作品でした

全編ドキュメンタリータッチで描かれるこの作品は
まさに実録ミッキー・ロークかと思わせるほど
ランディはミッキーそのものでした
渾身の演技なんだろうけど きっとミッキーは自然体でランディを演じていた
と思うほど自然で、とても映画の中の世界だけに見えませんでした

栄光を勝ち取ってきたかつてのレスラーが今はレスリング余興の
ドサまわりで日銭を稼ぐ身分 トレーラー暮らし
しかしその家賃さえ払えず 追い出されて車で寝泊まりする生活
更には心臓発作を起こしレスラーの仕事にさえつけなくなるという
最悪の状況に追い込まれる
再起再生をかけた彼に人生は容赦ない
こんな風に書くと夢も希望も無いと勘違いされそうですが
それでももがいて頑張る姿の不器用なランディに希望は見えます
ぼろぼろだけど まだまだやれるぞ がんばれ というかんじでしょうか
言葉にするととても軽々しくて上手く表現できませんが

主人公ランディの生きざまそして落ちぶれ方までミッキー・ロークの人生と
かなりオーバーラップしてしまいます
再起再生をかけて頑張る姿はミッキーの人生への再挑戦そのもので
その結果が金獅子賞受賞を始めとする数々の賞の受賞に
オスカーへのノミネートが物語っています
そういう意味でもこの作品はミッキーの代表作になりそうです
勿論今後の作品にも注目したいですが

監督の熱意とうまい撮り方にも注目したいです
初めの間はしばらくランディの生活がいかに荒れ果てて落ちぶれているかを
映し出しますが これも見せ方がかなりうまいなと感心しましたが
この初めでランディがいかに落ちぶれているかを見せつけられて
観客はもうランディの次の行動が気になってくる

監督はこの作品の主演としてミッキーを一押ししていました
しかしスタジオはロークの起用を拒否し監督は制作費の大幅カットを
を受け入れてまでローク主演を貫いた
他の人だとここまで渾身の演技は見れなかったと思います
ミッキー・ロークだからこの作品に味が出たと思います
映画本作もですが余興レスリングの裏も見せてくれてかなり興味深かったです
レスラー同士が、事前に段取りを打合せしてたり、自らを気づつけて流血シーンを自作自演し、その場を盛り上げたりと今後レスリングを見る目線が変わりそうです

ロークの熱意により親友であるブルース・スプリングスティーンがこの作品の為に書き下ろした主題歌にも注目したい

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まんとひひ

ゲストブロガー

まんとひひ

“日々映画に癒され、生かされてます。”