2009-05-21

洗脳するアニメ!? このエントリーを含むはてなブックマーク 

ゲージュツではなくプロパガンダを目的とした、ソヴィエト政府により作られた、人民洗脳アニメーション。などと聞いて思わず、一体どんな表現方法が行われているのだろうと興味津々だったワケである。まさに、まさに、ロシアならではの不思議な世界。

やかましく主義主張をがなり立て、共産主義国家の世界観をストレートに打ち出す、映像と奇怪なアニメ。間違いなくこれは、歴史的に特異な位置を占めるであろうと考え、ソヴィエトのその時代(1924年-1979年)の人の気持ちになって見よう、なんて思う図々しいワタシ。何か決定的な、資本主義社会を否定する「これぞ」というシコリを自分の中に刻みつけたいとか思っていた。だがモノによっては、そのガチガチの世界観に息苦しさを感じ、退屈してしまうことも。

だが、ウラジーミル・タラソフ作品だけは別だ。決して目をそらさせない強烈さ!その内容にも、絵の持つ強烈な個性にも、強く惹きつけられてしまう。思うだにしない視点に置かれた斬新なカメラと、モノクロを際立たせたポップな色調に目がくらむ。退屈とはかけ離れた表現方法も、驚くばかりに完成度が高い。人々を狂わせ、支配し、隷従させる金の力について効果的に表現されていた、『射撃場』。

私が見たタラソフ作品は、今回はAプログラムの『射撃場』のみ。Bプログラムでは『前進せよ、今がその時だ』との二つで、どちらのプログラムにもトリに持って来ているので、最後まで気を抜かないよーにっ!

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とらねこ

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とらねこ

“にゃほー。”