この作品の監督アラン・パーカーは、14歳の時に初めてシド・ヴィシャスのTシャツを着たそうだ。私の場合は16歳だった。彼の死を伝える「The Sun」の一面がプリントだった。参考↓
http://www.thesun.co.uk/sol/homepage/news/article81097.ece
ナンシーが殺されたあの夜・・現場であるチェルシーホテル100号室で、シドは多量の鎮痛剤を飲んでいてベッドにぶっ倒れていた。とても誰かを殺せるような状態ではなかった。一方、犯行に使ったナイフからは指紋や血液がきれいに拭き取られていた(シドがそんな事をするのは状態からしてとても不可能)。
また、あるはずのシドのギャラがその部屋から消えていた。一方でホテルに住むある男が、大金を自慢げに見せつけながら歩いていたのが目撃されている。彼の持つ札束は、殺されたナンシーのヘアバンドで束ねられていた・・映画は数々の貴重な証言、調査から得た観点を伝えていく。「息子の汚名を晴らしてほしい」とのシド母の思いを強く受け止め、真実に迫ろうとする監督の姿勢に拍手を送りたい。
日本でもケーサツが信用ならなくなった現在、われわれに必要なのはそんな姿勢かもしれない。もしゲバラがこの映画を見たらこう言っただろう「監督に続け、真実を独自に探求する姿勢を見習え」と。