北村龍平氏の脚本、プロデュース、さらに「魁!!男塾」の坂口監督のタッグということもあり、見る前から期待に胸をふくらました作品。最近のホラーはCGがメインで、作られすぎた感もあるが、この映画はある意味ゾンビをCGに頼らずに撮影されているので、ロメロ作品好きにも通じる映画になっていると思う。アナログの部分がB級っぽい(というと失礼なのかもしれないが)ゾンビをうまく演出しており、サムライゾンビが人の首を切っていく部分は、スピード感もあり、見ていて飽きない映像であった。スプラッターホラー作品なので、この手のアイテムが好きな人にはたまらないほどの突っ込みようがある作品です。おそらく鑑賞後、一緒に見た友人とあれやこれやと語り合うことができるでしょう。ゾンビものが好きな映画ファンには、それぞれ思うところもあるかもしれませんが、この映画にでてくるゾンビには、ある意味愛着も感じてしまうかもしれない。なぜなら、人間にある感情も時折見せてしまうからである。見た目はゾンビではあるが、人間ならではの愛情、悲しみなどが表情に表れたとき、思わず愛しくも思えてしまった。CGでは幽霊の老婆が印象的であり、ある意味物語に刺激をあたえてくれる存在であった。出演者の桜塚やっくん、夏目ナナのキャスティングには当初疑問もあったが、違和感もなかった。さらにいしだ壱成さんの役柄もかなりはまっており、「死んじゃうじゃん」というセリフは印象的だった。