昨日の夜、ふと窓の外を見たら、凄い勢いで雪が降っていた。明日はホテルでゆっくりして、旅の疲れを癒やそう。そう決めた。朝、6時台に目が覚めた。どうせ雪なのでベッドからは出ない。そうこうしてるうちにいっこうにもう一度寝付けない状態になり、窓の外を見た。
マッターホルンが見えた。え?目を疑った。空は真っ青で、昨日見た景色に何度も見たことのあるシルエットが浮かんでいる。え?どいこと?とりあえず、晴れたらしい。もうテンション上がりまくって、出かける準備をして、フロントに行った。朝飯付きなので朝飯を食う。フルーツにクロワッサン、テキトーにハム、アップルジュースとホットチョコ。
昨日見た公園も教会もしっかり雪が積もっていた。教会の先に進んでいくといい具合にマッターホルンが見えるところがあった。通りがかった人に写真を撮ってもらう。ツェルマット、7時半、気温は1度。ついでに町を散策しながら帰ってくる。まだどの店も開いてない。
駅の方まで行って、だんだん店が開き始め、スポーツショップにいくつか入った。どうやら、マンモスのロゴの服がスイスのブランドらしい。フリースと手袋を購入。一度ホテルに戻って、ゴンドラに向かう。今度は動いていた。往復チケットを買って、ゴンドラに乗る。どんなマッターホルンが見られるんだろうか?
ゴンドラを乗り継いで、トロッケナー・シュテークに着いた。マッターホルンがすぐそこにあった。もはや見上げないマッターホルン。カフェでコーヒーを一杯。マッターホルンをホイップクリームに見立ててみた。
で、ここはどう見てもハイキングをできる状態ではない。むしろスキーだ。レンタルスキーを借りて、もっかいココに登ったら確実に予算はオーバー。つか、フリースの時点でかなりオーバー。でも、この天気でここに来れて、スキーをしないのは一生後悔するかもしれないので、決めた。
とりあえず、ゴンドラで降りる。フーリからツェルマットまでは歩けるらしいので、歩くことにした。森に入っちゃうともうどっかで見たことのある様な景色。こんなトコ歩いてて、一人雪中キャンプだな、って思った。
ツェルマットに着いて、ゴンドラ乗り場のすぐ目の前のトコでスキー用品一式をレンタル。要らない荷物はここに置いて出かける。で、トロッケナー・シュテークに着いてリフトに乗り込む。ホントはスキーはあんまり好きじゃない。あまり上手くないので、やたらと変なトコの筋肉を無理矢理使って疲れるのだ。ボーリングも同じだけど。でも、まぁ、滑れるよ。
で、頂上に着いた。やばいんだけど。こんな高いトコ。しかも数年ぶりにやるスキーにしてはやたらと急なんですが…。まぁ、必死に降りた。1回でいいやって思った。そんで、もう足が痛くて仕方ないので、カフェで一休み。コーラを飲んだ。一応、ダイエットコーラで。
カフェを出て、1回で終わるのはどうかと思ってもう一度チャレンジ。今度はさっきと違うサイドのコースを試す。だんだん慣れてきた。降りてきて、今度はカフェには入らず、あった椅子に座った。ストックに手袋をつけてマッターホルン越しに写真をパシャリ。もうマッターホルンは憧れの対象から、ネタの対象に完全になっている。クライン・マッターホルンへのゴンドラは休止中らしいが、それを工事してた人たち、こんなケーブルのトコ歩いてるよ…。すご。
で、3回目。だいぶ慣れてきた。もうお腹いっぱいだったけど、もう1回ぐらいやってもいいかな?って思い始めた。そんな4回目は一度も転ばず、一度も止まらず降りてきた。よし、5回目だ。と思ったら、リフトが15時までだった。リフトまで降りちゃったので、歩いてゴンドラまで登った。
ツェルマットに戻って、スキーを返して、郵便局を探した。ここらでまた荷物を送ろうと思って、郵便の小包を買ってきた。で、夕飯。ホテルに伝統料理が食べられるところを聞いてきたけど、日本語メニューがあった。胡散臭いなぁ…。赤ワインと、スープ、伝統料理を頼む。伝統料理はジャガイモにハムを乗っけた奴。サン・モリッツで食べた奴の方が100倍美味い。
3日の中で達成できればいいと思ってたことが初日に完了した。でも、今日あったスイス人のおばさんは5日まってやっとこんなに晴れてマッターホルンが見えたのよ。なんて話していたので、相当ラッキーだったんじゃないかと思った。このチャンスを逃さないだけ遊べたし、マッターホルンを満喫できた1日だった。
明日以降はここに残る必要性はないけど、ここのホテルはかなり安くて、予算オーバー中の身にはなかなか都合が良いし、せっかくなので、もう少し別の顔のマッターホルンも探してみたいと思う。1日早く出ることにして、ミラノに前泊もいいかもしれないが、電車の予約とかと併せて考え直そう。