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日程2023年07月24日 ~ 2023年08月13日
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時間12:00
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会場photographers' gallery
角田奈々は2006年から現在に至るまで、継続して自身の母、父、伯母を撮影してきました。「母と娘」「父と娘」「伯母と姪」という関係のもと、カメラを通して家族と向き合ってきた作品はこれまで、「母57歳」「家族の時」「母とあの時」「母と伯母と」(2009-2018)などの展覧会として発表されてきました。2018年以来、約5年ぶりの開催となる本展では、角田のパートナーと、その家族を撮影した作品が発表されます。
2018年、角田は日本で働くインド人男性と出会い、パートナーとなります。彼の家族に会うため、2019年に初めてインドの首都デリーと近郊の町グワーリヤルを訪れました。その後、新型コロナウイルスの世界的流行によって旅行に行くこともままならないなか、2022年には彼の姉の結婚式を撮影するため再びデリーを訪れます。2回のデリー滞在のなか、日常のふとした瞬間に撮影されたインドの家族の写真には、デリーでの人々の暮らしぶりとともに、日本とは異なる国のひとつの家族の有り様を垣間見ることができます。
展示内容:インクジェットプリント、約15点
初めて会う異国の家族と過ごす時間は、親密さと緊張が内混ぜになったものだった。言葉が通じなくても、写真を撮ることで家族と向き合い、写真を撮るからこそ居場所があるような気持ちになった。「家族」というものについての認識の違い、文化や慣習の違い、様々な違いに触れるなか、日本の核家族のもとでひとりっ子として生まれ育った私は、家族の輪が大きいインドの、もうひとつの「家族のかたち」を写真を通して知ることになった。 角田奈々