2008-05-28

YouTube、テレビ、後3年で日本社会は変わる このエントリーを含むはてなブックマーク 

先日トロントのHotDocというドキュメンタリー映画祭に行った帰り、ニューヨークのラ・ガーディアン空港でテレビを見ていると、アメリカ大統領選で「白髪のおばあちゃんたちYouTubeで討論」というタイトルで、バラク・オバマかヒラリー・クリントンのそれぞれの候補を支持するかをおばあちゃんたちが熱く訴えていました。
局はCNN、そのテレビ画面でYouTubeへ誘導するようなクレジットが、もっと詳しく見たい人はYouTubeへという訳です。
アメリカではテレビとYouTubeが共存しています。
日本では、YouTube というと個人レベルの趣味の画像投稿サイトで、そのアクスセス数から企業がなんとか宣伝に利用にできないかと考えているサイトか、無断でテレビの番組がアップされているサイトという認識ですが、アメリカで発明されたこのメディアは、自国ではきちんと民主主義の選挙の道具として使われるまで育っている事を実感しました。

日本では選挙中、立候補者は自分のHPの更新もできないという、インタ―ネットを選挙運動に利用できない法律がある国です。これは既得権利を持っている政治家、要するに自民党(及び民主党?)が現状の変化が起きないことを願っているからだと思われます。
もし、ネットが選挙に利用できる事になれば、確実に社会は変えられるとアメリカの例を見ていると思います。
ネットリテラシーの高い議員に訴えて法律を作る運動を始めるのが、市民運動の声を国会に直接反映させる最も有効な手段になるのではないでしょうか。 

それよりもアメリカでは、ネットよりもまずテレビが選挙の報道をしまくってます。国民はこれを見て政治を考えていくことができるので、こういうところはまだアメリカの選挙は健全だと思います。

日本のテレビに広告を出す企業が減っているという記事をこの間読みました。テレビを見ているのは、子供とシニアだけになっていて、同じお笑い芸人がどの局にもでて同じような番組がばかりが作られているという、まあ、テレビをちょっと見ればすぐわかる記事でした。
そして、日本のテレビは2011年にはアナログ放送を全部やめ手デジタル放送に移行しようとしています。その時にはデジタル放送のアダプターも5000円程度になっているのでしょうが現状の視聴者の大部分が本当にまだテレビを見続けるのでしょうか。僕は、アナログ放送を本当に停止すれば2011年、テレビを見る人が一気に減るのは間違いないと思っています。
企業、政府主導で勧められているこの計画ですが、彼らの目論みは、国民はテレビが生活に必要で中毒になっているのでデジタル化すれば、デジタル放送対応テレビに皆が買い替え、その結果企業が儲かり、国も人民をテレビによって統治しやすいということではないでしょうか。

でも今ちょっとでも良識のある人は日本のテレビ放送の内容を馬鹿にしています。
実は、国民はデジタルテレビに買い替えると思っている政治家や企業のトップは、絶対に今のテレビ番組を見ていないと思います。もし見ていれれば、これはヤバイと思うはずです。こんなにつまらない、ひどい番組を誰がデジタルテレビに買い替えて見ようとするだろうかと。
政府や企業が分かっていない事、アナログ放送を停止すれば、今までテレビを見ていた同じ数の人がデジタルに移行しないという事です。
今まで見ていたアナログテレビが見られなくなると、ちょうどいい機会なので、携帯のワンセグで地震が起きた時はニュースが見られればいいという人が増えるのは間違いないはずです。
そうするとテレビに広告出してモノを売っていた企業は宣伝の方法を変えなくてはなりません。そうするとますますテレビに広告費が集まらなくなる。そうなるとテレビ番組の制作費が減り、つまらないものしか作れなくなる。そうするとテレビを見る人がさらに減る。広告が入らなくなる。制作費がなくなる。誰も見なくなる。とテレビ局の経営陣にとっては負のスパイラルに入っていくのです。

まだ、誰もイメージできていませんが、2011年にアナログ放送が終わり、デジタル放送に移行すると、テレビを見る人が一気に減るはずです。そして、ネットが選挙運動に利用してもいいという法律ができれば、一気に社会は市民本位にかわるはずです。

市民運動団体は団結して選挙運動をネットでできる法律を作る働きかけをしてはどうでしょうか。そうすれば、絶対に社会は変える事ができます。

後、たったの3年でテレビを見ない人が増え、ネットで選挙運動できるようになれば一気に日本の社会は変わります。

そう考えるとこれから3年が楽しくなってきませんか。

キーワード:

YouTube / テレビ


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浅井 隆

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