10/18にGAGA☆の試写会@FS汐留に鑑賞。
日本ではなぜか人気の三銃士。1987年にはアニメ三銃士が、2009年には連続人形活劇 新・三銃士(脚本を三谷幸喜が手掛け、主題歌は平井堅「一人じゃない」(シングル「僕は君に恋をする」c/w収録曲)がNHK教育にて放映されるなど、耳にはよくするタイトルだったりする。
みんなでチカラを合わせて何かを成す、というのがしっくりくるから。なのかもしれない(三本の矢、などの毛利家の逸話もあるしな)。
<映像面>
地図の表記の仕方やあらすじなどは、おとぎ話的でなかなか面白く表現されている。このあたりは、技術といえばそれまでなんだけど。
絵(CG含む)はさすが金がかかっているぜっ! という感じで、迫力があり、作りこまれている印象。レッドクリフとかアメリカのCGとかアクションが売りの映画とかあの辺をイメージしていただければ、大体あってるんで。
飛行船から飛行船に橋を渡したときの安定性が皆無じゃんっ! という突っ込みをするのは禁止。
<物語を含めての四方山>
正しき娯楽映画。そんな陳腐ではあるけれど頭をよぎった。
脚本の男性の描き方を含め、女(特に、スパイを務める彼女)の逃がし方などは明らかだろう。この逃がし方は、三銃士側の心情投影とも言えるかもしれないけれども。
もう少し、女性側のズルさを出したほうが、面白くなったように感じるんだけどね。
自分たち(三銃士)たちの復讐劇という重さはなく、若い主人公に感化され、彼をバックアップすることで自分たちの自尊心を取り戻す、といったところがテーマ。重みというより軽さを優先させた印象。なので、タイトルに”三銃士”とあるのに、ちょっと納得いかず。いや、公開会社の気持ちはわかるんだけど。
これは、若い主人公の成長物語である、ということに納得できるかどうかが”物語として”評価できるか否かというところ。三銃士側もわかりやすい役割分担でない(単純化できない)、というのがもどかしさを感じるところであるんだけど。
ただ、王道パターンであるけど、そんなに悪くはない。これは、シンプルであるがゆえそれなりにそれぞれの登場人物に投影できる部分があるから、ということなのだから。
しかし。正しき娯楽映画ではあるけれども、次回作を狙っているようで、ややえげつなさをも感じる。”仲間”だけで、閉じるというエンディングにしたほうが、古き良きロマンティストで終わらせることができた(もっと言えば、絵空事とも)ので惜しまれる。
とはいえ、三銃士の付き人役である彼のラストはおいしいポジションだなぁ、おい。と、誰もが突っ込めるのでご愛嬌と言えばそれまでかもしれない。
<評価>
活劇でCGということも含め映画館で見るべき。もちろん、3D。
1800円で見るより1000円デーで何か見たいけど、選ぶのに困ったら選択するレベル。
頭をからっぽにして2時間ほど大画面で楽しむには最適な映画。
レイ・スティーブンソン(ポルトス役)の可愛さは最強。親父好きは必見です。
<その他>
そうそう、この試写会は、マスコミ向けプレスも含めていたので、トークイベントとして”闘魂三銃士”を招いていた。武藤&蝶野&橋本大地(破壊王の息子)ですね。
まぁ、可もなく不可もなくではあったが、蝶野が案外に常識人であることがうかがいしれたこと、そして武藤が社長ではあるけどいろいろ心配になるような破天荒さ、橋本大地を若い世代にアピールして試合に来させたい思惑、といったものが見え隠れするものだった。
タレントを呼んで宣伝を図ることは悪いことじゃないが、まぁ”One For All、All For One”をアピールさせるのならばラグビーだろ、と思ったのは頂点秘密。
三銃士だから、という連想だったんだろうけどイベントを仕掛ける側の(やや)安易さも心配する一幕であった。
宇宙三銃士スターボーを連想した人はマニアックなんで、反省してください。