2011-06-15

『セヴァンの地球のなおし方』クロスレビュー:今こそ行動。 このエントリーを含むはてなブックマーク 

セヴァンはバンクーバー生まれの日系4世の活動家だ。
19年前にブラジルで開催された環境サミットで
当時12歳だったセヴァンは各国の首脳に向けて鋭い呼びかけるをする:
「あなたたち大人のみなさんにも、ぜひ生き方を変えていただくようお願いをするために、
自分たちで費用をためて、カナダからブラジルまで一万キロの旅をしてきました。
どうやってなおすかわからないものを、壊し続けるのはもうやめてください」

そして現在。男の子のお母さんになったセヴァンは言う:
「未来を失うことは選挙か株で負けることとは違います。破壊を止めなくては」

この20年の間に私達の環境に関する意識も大分変わった。
とは言え、過剰消費を前提に経済が回り、
自然を破壊しながら私達が「豊かさ」や「幸せ」を享受しているのも事実だ。
福島原発の事故では今迄「当たり前」と思っていたことが
歪んだシステムの中で成り立っていた事を知る。
過去も現在も未来も、人間も動物も自然も、多くの犠牲を払うと言うことを
現在進行形で目の当たりにしている。

これからどうやって生きて行くべき?
犠牲なしに私達は幸せになれないの?
幸せって何だろう。

このドキュメンタリー映画を作ったジャンポール・ジョー監督の映画「未来の食卓」を見て、
私の個人的なイメージ「フランスの豊かな自然。おいしい農産物」が農薬に汚染されて
農家の人達の健康が大きく損なわれていることを初めて知り、かなり衝撃を受けた。

その続編と監督が位置づける「セヴァンの地球のなおし方」では、
経済至上主義に「ノー」と言うだけでなく、次のステップで行動を起こし、
人と自然が共存する方法を実践しているフランスや日本の農家や環境活動家を紹介している。
「へー、こんなやり方があるんだ」と驚くが、
それはなんと日本古来のやり方だったり先人の知恵だと言う。

私達は過去から学ぶべきだ。
そして行動すべき。

やはり「出来ないということは存在しない」のだ。
今出来なくてもやれる、のだ。
やらなくてはならない!

そんな「当たり前」のことを改めて教えてくれる、心に響く映画だった。

ジョー監督は次の映画にもセヴァンを登場してもらう予定だと言う。
セヴァンは少女から大人になっていたが、19年前と同じ事を訴えている。
それは結局同じ問題が存在しているから、、、事態は変わらないから、、、

しかし今度は変わるかも知れないと、日々ジレンマを持ちつつ期待をしている。
日本は本当に大切なものを失ってしまったから。
世界も危機感を感じているから。
そして驚いた事に世界は変わりはじめている、、、あとは私達日本人、、、

今こそ行動の時。
セヴァンが気付かせてくれた。
見て良かった。

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