2010-12-20

ロウ・イエ『スプリング・フィーバー』についてのメモ2:浅井隆らの発言を元に 2010.12.14 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 2010年12月14日の、渋谷シネマライズにおける浅井隆氏と吉田アミ氏のトークを元にしたメモです。
 差し障りのない範囲をさぐりさぐり、書いてます。ネタバレはあります。

・3人の男女がバラバラの方向に視線を注ぐ、チラシの画像が評判いいみたいです。『ストレンジャー・イン・パラダイス』のポスターをイメージして発注されたとか。

・ロウ・イエのいちばん好きな登場人物はジャン・チョン(ピエール瀧似、と誰かが言っていた人。チラシの一番左に位置。チン・ハオが演じている)。

・浅井隆はワン・ピンの妻、リン・シュエが好きとのこと。彼女についての、驚愕の事実がこの日明かされたが、余りに重要すぎるファクターなので、ヒミツ。知りたい人は、個人的に尋ねてください。これを知っていると知らないとでは、この映画の、特にラストの受け取りが異なってくる筈です。

・「愛してる」という言葉が発されるのは、冒頭のワンとジャンのシーンのみ。どちらが口にしたかは、ヒミツ。というのは嘘で、覚えてません。

・ロウ・イエ曰く「ハッピー・エンド」

・『SF』の監督、脚本(メイ・フォン)は日本の映画、とくに小津、成瀬、そして山田洋次をよく観て、研究しているらしい。
(浅井も山田洋次を「舐めていた」らしいが、今は評価が変わってきている模様。)
(『男はつらいよ』シリーズの劇場版第一作の前年──1968年──に公開された『吹けば飛ぶよな男だが』は傑作だと思っています。ぼくは。)

(あくまで経験に基づく一般論。ある映画を「面白い」「面白くない」というふたつの感想がある場合、たいてい「面白い」という評価をしている人間のほうが、その作品についての「読み」、「受け取り」は深い。です。一般に評価されていない、なんとなく舐められている作品を、ある程度以上の力量を持った人間が評価する場合、少なくともぼくは注目してその意見を聞きます。)

・メイ・フォンによると、堀北真希に似ている彼女(リー・ジン)にはゲイの弟がいるという設定で、彼に関する重要なシーンも撮られたらしいが、すべて削られたらしい。

・リー・ジン(堀北似)は、工場長と愛人関係にある。また、屋台の店主とも関係を持つ。ビッチとまではいかないまでも、あまり清純系ではない。

・(吉田アミ)リー・ジンが「堀北に似る」ところで、彼女は男の仲間入りをしている。
(たしかに、車に三人が乗るシーンでは、三者が凄く似ている。そう見える。この没個性というか、等質的なかんじ、『アカルイミライ』のラストシーンを思い出す。)

・(パンフレットにも書いてあるけれど、)カラオケのシーンで物語を終えることも出来たが、それだと(凡庸な)ハリウッド映画と変わらない(ロウ・イエ)。

・「終わらないこと」(「自由」のその後?)を描いた。らしい。(発言者不明)

・”人はみな「バイ」”(浅井)
(荒唐無稽に聞こえるが、間違ってないと感じる。)
(映画の途中、自転車(バイシクル)が立つシーンがある。探偵の男(ルオ・ハイタオ)がサングラスをかけて部屋の中で踊る場面。)

12月25日(だったかな?)の、アップリンクでの『スプリング・フィーバー』上映までに、断片的なレビューを書く予定です。

キーワード:

Movie / Books / Remark / Memo / Criticism


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坪井野球

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