2010-08-15

タモリ主演のロードムービー『キッドナップ・ブルース』他 このエントリーを含むはてなブックマーク 

 最近夜になると大分過ごし易くなるのですが、今日(土曜)は深夜になっても蒸し蒸し蒸し蒸し。

 先週はずっと雑事に追われていました。日中は未だ未だ蒸し暑いこともあって体力的にも消耗が激しく、少し月末締切で依頼された論壇紙の原稿の準備以外は、星川淳訳のアーシュラ・K・ル=グィン『オールウェイズ・カミングホーム』を読んでいただけという感じ。

 今日は八月に入って初めて映画を観にラピュタ阿佐ヶ谷に行って来ました。中野までバスに乗って楽々30分で到着。

 観たのはタモリ主演のロードムービー『キッドナップ・ブルース』(監督:浅井慎平、出演:タモリ一義、大和舞、淀川長治、山下洋輔他、バーズスタジオ/ATG、1982年)。“kidnap”は(子どもを)さらう、誘拐するという意味。

 パチンコで生計を立てる一人暮らしの中年ミュージシャンが、同じアパートに住むホステスの一人娘の少女と自転車に乗って東京から北へ北へと旅をする。しかし少女の親元では誘拐だと大騒ぎになり、行く先々にも指名手配書が貼られるようになって、最後に象徴的にタモリ演じる男が逮捕されたことが表現されて終わる。

 多芸なエンターテイナーであり、『いいとも』でお茶の間の顔になる直前の得体の知れない中年男タモリが、劇中でトランペットを吹きピアノを弾きカンテ(フラメンコの歌)を歌う。80年代初頭の風俗や秋から冬にかけての日本の地方都市の様子も印象的。各々の出演者が呟くちょっとした人生論的な蘊蓄も興味深い。上述した以外にも川谷拓三、竹下景子、所ジョージ、伊丹十三、小松方正と出演者は豪華で、今では故人となった人も多い。

 お盆休み中の週末ということもあり中高年の男性主体で八割がたの入り。しかしいつも思うのだけれど、ラピュタは雰囲気はいいのだが建って十年以上経ち、トイレにせよ客席にせよ随分古びた感じ…。いろいろと大変だろうけれどそろそろ改装を考えた方がいいんじゃないかなあ…。

 上映終了後、阿佐ヶ谷パールセンターの沖縄物産&料理店でコーレーグスを買って帰宅。明日は終戦(敗戦)記念日だけど特に集会やデモ等には行かず、原宿の渋谷区中央図書館に本を借りに行く予定。

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知世(Chise)

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知世(Chise)

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