この映画を見たいと思った第一の動機は、配給会社がトルネード・フィルムであること。
代表取締役の叶井 俊太郎氏に興味をもったのだ。
そのきっかけはある雑誌。彼と妻のくらたまこと倉田真由美さんのインタビューが載っていた。
「映画観る?」と同じ感覚で「SEXする?」と持ちかけ、女性経験が「500~600人」。
斬新な感覚だ。(笑)
Stayin’ Alive で、ジョン・トラボルタが女性から “It's exercise.” とせまられるシーンを思い出した。
トルネード・フィルムは小さい配給会社の倒産が続く中、生き残っている。
そんな人物の配給する映画なら、何か面白いものがあるんじゃないかと思ったのだ。
映像の製作が、GONZOであることも理由のひとつだが、これはつけたし。
前作の「アフロサムライ」は残念ながら見ていない。
が、この作品だけを見ても十分に楽しめると思う。
舞台は、戦国時代ともなんともつかないサムライの時代。
サムライが出てきて、英語でしゃべる。
なんともシュールな感じで面白い。
アフロが闘う武器はカタナで、小道具はハチマキ。
敵は、生物科学の最先端技術で復活したアフロの父や、ボンドばりの科学兵器を備えた刺客。
ポールダンスを踊る女性がいるかと思えば、おでんを出す居酒屋もある。
音楽はラップで、お祭りはねぶた。
とにかく東西融合、玉石混交で面白い。
ストーリー的には、アフロを仇と狙うシヲンとの闘い。
闘いは思わぬ結末をむかえるが、さほどの斬新さはない。
それでも、十分に斬新さは感じられる楽しい作品だった。
闘いのシーンで、二度にわたり、間に人をはさんで敵を仕留める場面がある。
この部分では、最近観た「カムイ外伝」で、カムイの稲綱落しを破るため、自分の体を貫いてカムイを刺そうとするシーンを思い出した。
細かいアイディアは、他の映画でも使われていつものが多いだろう。
が、全体としてみると、こんなアニメは他に類をみない。
続編が作られたら、また見てみたいと思った。