2009-10-21

彼らの生き生きとした顔を見てくれ! このエントリーを含むはてなブックマーク 

音楽活動を行っている人、そして音楽活動をかつて行ったことがある人にとってはこの映画は人事の様には感じないだろう。
この映画で尤も驚いたのは、彼らの演奏に現役感があること(特にドラムのロブ・ライナーの演奏には感激した。)。
家族を養っていくことと音楽の両立や音楽を突き詰めていく際のバンド内の軋轢を描いているが、この部分は本当にあがいている様を見せ付けられ、非常に身につまされる。
バンドを維持して続けることの困難さはもしかするとやった人じゃないとわかり難いかもしれないが、家庭人ならこういうことをしていて家族がなんていうか自分に照らし合わせてシミュレーションしてみると良いだろう。
そしてこの映画で尤も感動的なのは、音楽を始めた当初から一緒に活動してきた仲間との絆がしっかりと確認できること。(ロブとリップスのコンビは静と動の性格からルックスの凸凹感からお似合いのコンビで決してイケメンじゃあないけれども良い味を出している。)
それから、家族がバックアップしてくれているところも感動的だ。
映画の中では有名ミュージシャンが皆ANVILを評価をしているけれども、84年日本に来日した時点での評価は、評論家の間では古いタイプの音楽というレッテルを張られ、歌詞やパフォーマンスの内容も含めてギミックを売りにしている安いバンドの印象だったと記憶している。
少なくともドギツイ下ネタ連発の歌詞は子供に聞かせたい類のバンドじゃあない。
そんな音楽を30年続けてこれているのは只者じゃあない。もしかすると頭のネジが少し緩いのかもしれないが、日本でプレイするリップスのうれしそうな様は観ているもの全てに多幸感を与えてくれる。
今も彼らと同じように悩み音楽活動をしている人達(とその家族達)に希望と生きる上で本当に大切なものを伝えてくれるはずだ。

コメント(0)


gold-fish

ゲストブロガー

gold-fish

“turn-on tune-in drop-out”


関連骰子の眼

関連日記

月別アーカイブ