所用で初めて東京開催のブックフェアへ出かけた。
もう少し覗いてみたいと、翌日、ぶらり出かけてみた。
出版不況もどこふく風、の大盛況。
前に進むのがやっと!
どこにでも並んでいるような出版社の本にも、
熱心に本を選ぶ人の姿が。
●本の売り方
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各社の売り方も様々。
少し例をあげると。。
河出書房: 2割引 + 1500円以上で選べるオリジナルグッズ
新潮:(たぶん)割引なし + 2冊以上で質感やわやわ・パンダエコバック
文春: 2割引 + 1000円以上でグッズ(と貼りだしつつ、その実グッズ進呈ナシ!詐欺(笑!)
岩波: 割引なし + オリジナルグッズ
枻: 2割引 + 2冊以上でエコ箸
岩波書店さんは、割引はなしだったけれど、もらって嬉しいグッズだった。
何より、河出さんといい岩波さんといい、接客が心地いい。ブックフェアでのブースの本の届け方にも、それぞれの出版社の本づくりのカラーが妙に出ているなぁと至極納得。
また、中央公論新社では、恐ろしく古い「新本」売りも。倉庫で眠っていたから、古本屋さんの古本と違い、誰にも読まれなかった本なわけで。残念ながら本の状態は良くなかったけれど、こういうのもブックフェアならでは。
ちなみに、岩波はじめ、勁草書房、東京大学出版会、白水社、法政大学出版局、みすず書房、未来社、紀伊國屋書店による、「書物復権8社の会」なるものが。新刊本が大量に出されては泡沫のように消えていく現状に、共同復刊など、「消滅していく書籍」を再発見していこう、という試み。
さて、ブックフェアに出かけてびっくりした一つに、
宗教系ブースの存在感!!
まず何にも先にブースのお金の掛け方からして違う。それも怪しい程にドーンとお金がかかっている(笑。
そんな中で、コミュニケーション方法をいろいろと模索中であるのだなぁ、と思ったのが「東本願寺出版部」。
田口ランディさんの本や、絵本など、従来の「宗教本」とは、また違う、そこはかとなくも「編集・デザインの力」を感じた。
●著者トークショー
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事前参加申し込みが必要であるようなセミナーとは別に、
そこかしこのブースで、著者サイン会や、
トークショーが行われているのも、ブックフェアならでは。
わりとマイクの音が大きかったりで、ウルサイ感じ。
もう少しささやかにやった方がステキなのでは?とも。
聞いたこともないような人のトークショーが人気だったり、
(単に知らない私がもぐり!ということかも)
大先生のトークショーが、侘しさを醸し出していたりと、
フェアならではの「リアル」がある。
ブックフェアでのトホホエピソード!は、ある出版社が、
著者サイン会で、その本を紹介するでのはなく、
「(別出版社から出ている)○○本の著者がただいまサイン中です」と、
声を張り上げて集客していたこと。。
さて、賑やかなブックフェアで思ったのは、
もう少し「ブックフェア」らしさがあってよいのではないかな、ということ。
あまりにも他のビジネスフェアと同じようなつくりで、ある種残念。
本の楽しみ方を再提案する気概を、ぜひ業界全体で見せてほしかったな、と。
*
ブックフェアを後に、
坪内祐三さんと福田和也さん対談イベントへ。
SPA!にてのお二人の「おぼっちゃま」の大放言ぶり、石丸さんのランボーにて絶妙な合の手、まとめっぷりのファンで、気まぐれに出かけてみたものの、
(あっ、誰か一人と言われれば、ジブン、福田さんのファンです)
蛍光灯の下、100名以上びっちり詰まったヒト、ヒト、ヒト、の静かなる後姿が恐ろしいほど。
とはいえ、その後著者サイン会があったのだが、
半分は帰ったのでは?と思われる人の波に少し安心(笑。
勢いよく私も会場を後に。
ブックフェアでは、ホイホイ動き回っていたというのに、
再び席を立ち持つ荷物の重いことっ!!
火事場のくそ力とは、案外身近な体感だ、とガクシュー。
:無礼講~ 酒気帯び時評55選!~
http://www.fusosha.co.jp/book/2009/05977.php
:東京国際ブックフェア
http://www.bookfair.jp