カタルーニアの国民性や
ガウディやミロの研究をするために
やってきたパルセロナのはずが、
女たらしの画家と出会って、
違うお勉強をしてしまったひと夏・・・というお話。
四角関係とか、同性愛とか、発砲騒ぎとか、
道義的に問題ありのアイテムも出てきますが、
全編、副音声なみのナレーションがはいり、
余韻を残すこともなくサクサク話は進みます。
見どころはハビエル・バルデムに絡む
ペネロピとスカーレット、レベッカ・ホール。
堅物、奔放、破滅的 と、三者三様のタイプの違う女性を演じます。
なかでもペネロピのファムファタールぶりはさすがでした。
ハビエル・バルデムは(私は個人的に好みですが)
誰もが納得のイケメン、というわけでもない。
モテ男になるためのテクニックも殿方には必見です。
でも観終わってすぐ、思ったことは
「そうだ、スペインに行こう!」
少々小うるさいナレーションの合間に映し出される
バルセロナの景色とか、建築物や音楽の美しいこと・・・
「罪深い週末」を送ることになる北部の都市オビエドも
世界遺産にも指定されていて、
アストゥリアス王国関連の教会や博物館など・・行ってみたいです。
「スペインへようこそ 政府観光局」
のPR映画だったら、大成功ですね。
「成就しない愛こそがロマンチック」
というセリフが印象的だったのですが、それだって
「サグラダファミリアのことかぁ~!」
って思っちゃいました。
生命を吹き込まれた生き物が
天に向かって成長していくような、かのガウディの建物。
愛にも完成や終着なんてない・・・
悠久の時間を超越して、いつまでも未完成なのが美しい。
のですね。