今週は火曜からずっと天気が悪い。予報では明日も雨らしいし、来週は雪が降るとのこと。天気のよい日の日差しはもう丸っきり春なのだけれど、今日みたいに一日中曇り空だと、未だ未だ寒い。
火曜日は大学へ行き、帰りに天然酵母のパンで有名な、富ヶ谷のルヴァンでパンを購入。その晩、ネットで北海道から取り寄せたヤギのチーズと、フランスの有機ワインと一緒に堪能。食べがいがあって美味。
このところ、午後七時〜八時頃から夜中まで仮眠して、その後ずっと起きているという、これまで以上に無茶苦茶な生活サイクルになっている。
昨晩また応募していた公募の選から漏れたとの通知が来て、ガックリ。二月に入ってから基本的にずっと憂鬱な気分でいたのだけれど、もう駄目押し。近い将来への希望を全く持つことが出来ない状態。さすがに気力も尽き果てたので、布団の中で身体を休めることにした。
今日はお昼から行きつけの下高井戸シネマで『ブタがいた教室』(監督:前田哲、出演:妻夫木聡他、2008年)を観賞。映画館までウォーキングで向かう途中、雨に降られる。寒い。
担任教師の提案で、小学六年生がクラス全員で、四月から最終的には屠殺して食べる予定で一匹の子豚を飼い始める。子どもたちは子豚に「Pちゃん」という名前をつけて、一生懸命世話をして、可愛がる。そのうちに子どもたちの間に、徐々にPちゃんを殺すことへの抵抗感がわき上がる。卒業が近づくにつれて、Pちゃんを当初の予定通り食肉センターへ送って屠殺するか、それとも下級生に引き継いで学校で飼ってもらうかで、子どもたちの意見は割れる。何度クラス討議をしても、結論は出ない。最終的にクラスの一員としての担任教師の決定を尊重することで、皆は合意する。彼女等/彼等の卒業後Pちゃんの世話をさせて欲しいと名乗り出るクラスも現れるが、担任教師の出した結論はPちゃんの屠殺だった…。
詳細は↓を参照。
確かに食について、命について、考えるきっかけをつくってくれる作品だと思う。
しかし、最後にPちゃんが食肉センターのトラックに載せられて運ばれていくシーンで結ばれてしまったのは残念だ。
と言うのも、食について、命について本当に深く考えさせるつもりならば、子どもたちを食肉センターまで一緒に同行させ、Pちゃんが屠殺され解体される過程に立ち会わせ、そしてその肉を調理して食べるところまで撮るべきだからだ。
また、Pちゃんを屠殺するか下級生に引き継ぐかのクラス討論に時間を割き過ぎたせいで、個々の登場人物の心理描写が十分なされておらず、そのせいで個人的に生徒の涙や教師の苦悩を今一つ感情移入出来なかった。この点もマイナス。
上記ホームページによると、原案は黒田恭史『豚のPちゃんと32人の小学生ーー命の授業900日ーー』(ミネルヴァ書房、2003年)。
(以下ホームページからのコピペ。ただし一部表記を訂正)
1990年7月から1992年3月の間、大阪・豊能町立東能勢小学校の新任教師だった黒田恭史氏が担任クラスでブタを飼い、飼育を通して命を考える 900日の実践教育を行った。ブタを選択したのは黒田氏が大学時代に出逢った教育者・鳥山敏子氏の著書『いのちに触れる』の影響が大きい。鳥山氏は鶏をさばいて食べたり、ブタを丸ごと一頭食べる授業、通称”鳥山実践”で知られる。黒田氏はその”鳥山実践”を参考に、実際にブタを飼うところから始めることを思いついたという。この模様を番組制作ディレクター・西谷清治氏がカメラで追い、その後の1993年7月12日にフジテレビ系の情報番組「今夜は好奇心」で放送され賛否両論を巻き起こした。同番組は、1993年度ギャラクシー賞奨励賞、1995年に動物愛護協会主催映画コンクール「内閣総理大臣賞」を受賞。2003年には黒田氏によって『豚のPちゃんと32人の小学生』として出版された。
本作の元になったという、このドキュメンタリーを観てみたい。